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「“殺されるんだ”と思いました」全治1カ月の警備員が明かす、パラリンピック柔道選手の悪質タックル

「瞬間的に、“殺されるんだ”と思いました」

「週刊文春」の取材にそう振り返るのは、男性警備員(63)だ。

 8月16日、東京パラリンピック柔道男子(100キロ級)のジョージア代表、ズヴィアド・ゴゴチュリ容疑者(34)が傷害の疑いで警視庁に逮捕された。

逮捕されたゴゴチュリ容疑者(FNNプライムオンラインより)

 社会部記者の解説。

「ゴゴチュリ容疑者が来日したのは、8月11日でした。ところが、選手団から新型コロナウイルスの陽性者が出たため、羽田空港に程近いホテルで隔離生活となっていた。にもかかわらず、組織委員会などの指示を無視する形で、その日の夜から、仲間うちで酒盛りを始めていたのです」

 そして、翌12日朝8時頃、事件は起きた。冒頭の男性警備員が続ける。

「私はホテル6階のエレベーター前で見張りをしていました。そしたら、ゴゴチュリ容疑者が部屋から現れ、60~70メートルほど突進してきたんです。ジャンプして膝蹴りをしてきたので、とっさに避けた。すると、今度は足元に入って両足を掴まれました。タックルされた後、上から覆い被さられ、首をロックされ、羽交い絞めにされた。彼は明らかに酩酊している感じでした……」

 弱視のクラスに出場予定だったゴゴチュリ容疑者。だが、防犯カメラに克明に映っていたのは、迷いなく警備員に襲いかかる姿だった。

「新聞などでは骨折と報じられましたが、実際は左肋軟骨骨折、頸椎捻挫、腰椎捻挫、背部挫傷で全治1カ月の診断でした。顔面への衝撃で、入れ歯も破損。股関節や太ももにも痛みがあり、今も杖をつかなければ歩くのも困難です」(同前)