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2021/09/14

科学的に正しくない記述(2)
「新型コロナウイルスワクチンは動物実験さえやっていない」

内海聡『医師が教える新型コロナワクチンの正体 本当は怖くない新型コロナウイルスと本当に怖い新型コロナワクチン』ユサブル

〈従来のワクチン開発ですら、5~10年間という歳月をかけて、培養した細胞や動物を使った実験、実際に人間に投与する臨床試験などのプロセスを経てつくられています。一方で、新型コロナウイルスワクチンの開発期間は、各社とも約1年足らずです。しかも動物実験さえもやっていませんから、世界中で「人体実験だ」と反発が起こるのも無理はありません〉(内海聡『医師が教える新型コロナワクチンの正体』ユサブル、p.130)

 確かにmRNAワクチンの開発から承認までは、従来のワクチンと比べて非常に速いものでした。

 これほど短期間でワクチンの開発が進んだ理由は複数あります。例えば、いくつかの動物実験や臨床試験を同時並行でおこなう工夫をして、効率よく研究が進められたこと。mRNAワクチンは従来のワクチンと違ってウイルスそのものを必要としないので、ウイルスを培養する時間が省けたことなどです。