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「痛がって、これ以上刺せなかった。首を思い切り絞めました」加害父が明かす幼子2人との“最期の家族旅行”《九州3児遺体》

「痛がって、これ以上刺せなかった。首を思い切り絞めました」加害父が明かす幼子2人との“最期の家族旅行”《九州3児遺体》

田中涼二被告拘置所インタビュー#2

genre : ニュース, 社会

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「暴力をふるいながら、『ママのところに行けよ!』などとも怒鳴りました。それでも大翔は『パパがいい』と言ってくれていたのに……。こんなことをしてしまった自分は、もう死ぬしかないと思いました」

 福岡拘置所の面会室で、文春オンラインの取材にそう悔恨の言葉を漏らした田中涼二被告(41)。田中被告は、2021年2月16日に元妻の連れ子で養子の大翔くん(ひろと・当時9)を暴行の末に死亡させ、その10日後には自宅から南に約230キロ離れた鹿児島県・桜島の麓にある観光ホテルで、実子である蓮翔ちゃん(れんと・当時3)と姫奈ちゃん(ひな・当時2)の首を絞めて窒息死させた。(全3回の2回目。#1から読む)

蓮翔くんと姫奈ちゃん(「FNNプライムオンライン」5月6日配信より)

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「今は後悔しかありません」

 この「九州3児殺害事件」について全国紙社会部記者が解説する。

「田中被告は元妻と壮絶な夫婦喧嘩の後、昨年末に離婚し、元妻の連れ子の大翔くんを養子にしました。大翔くんへの度重なる暴行で、遺体には全身にあざや打撲がありました。田中被告は罪を認めて『子育てのストレスがあった』と説明。その後、実子と心中しようとしたが自分だけが死ねなかったと捜査当局は見ています。

 桜島のホテルで見つかった遺書には『3人で一緒に死ぬ』『全部自分が悪い』などと書かれていました」

 8月下旬以降、取材班は福岡拘置所に勾留されている田中被告と面会を重ねてきた。取材に田中被告は「真実をしっかりと伝えてほしい」と前置きした上で、「今は後悔しかありません」と徐々に重い口を開き始めた。

田中涼二被告獄中インタビュー#1」で田中被告は、元妻との離婚後に3人の子供たちを引き取り、家事と育児に追われ、徐々に追い詰められていった日々について明かしている。

 そのなかでストレスのはけ口になったのが、大翔くんだった。日常的に暴力をふるい、2月16日に福岡県小郡市の車の中で大翔くんは息絶えた。

「死んでしまう1、2時間くらい前に大翔が車の中で失禁してしまったんです。それで、殴る蹴るの暴行を加えました。そして、眠るように死んでしまった」

 田中被告はその日のうちに飯塚市の自宅に帰り、大翔くんの遺体を置いた。5月頃、取材班が田中被告の自宅周辺を取材した際、近隣の高齢男性がこんなエピソードを明かしていた。

「田中さんから電話がかかってきて、『団地の敷地内にあるポールをとってほしい。あのポールがなければ家の前まで車をつけられるから』と。荷物でも運ぶのかなと思って、ポールを外してあげたんです。そのことを伝えると田中さんは『ありがとうございます』と言っていた」