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2021/09/14

科学的に正しくない記述(7)
「ワクチンを打つと猛毒スパイクが体内で増殖する」

 最後に“トンデモ理論”もいくつかご紹介しておきます。

〈ワクチン注射を打つとまず、猛毒“スパイク”が体内で増殖します。わかりやすく言えば、コロナの猛毒“トゲ”が大量にできて、血流に乗り全身をめぐる。そのとき、“トゲ”が血管の内皮細胞に刺さる。そこが炎症を起こす。すると腫れて血栓となる。この血流不全は万病を引き起こします〉(『コロナワクチンの恐ろしさ』p.31)

 冒頭でご説明したように、スパイクタンパクとは、新型コロナウイルスの表面に見られるトゲトゲとした突起状の部分です。それを実際のトゲのようなものだと説明していますが、誤りです。スパイクタンパクが血管につきささって血栓症を引き起こすなんてことはあり得ません。

 なお、血栓症については、英アストラゼネカ社製のベクターワクチンで、接種後ごく稀に(約25万回接種に1回)特殊な血栓症が起こることが報告されています。このことから、日本ではアストラゼネカ社製のワクチンは、血栓症が比較的起こりにくい40歳以上の方に限定した使用となっています。現在、日本で広く接種が進められているファイザー社・モデルナ社製のmRNAワクチンについては、血栓症との関連は認められていません。

科学的に正しくない記述(8)
「ワクチンは体内の電磁場を乱す」

中村篤史『コロナワクチン、被害症例集』ヒカルランド

〈体内に貯留したハイドロジェル(引用者注・ワクチンを安定させるための添加物)は、バイオセンサーとして利用できる。つまり、これらを通じて体内のデータを集めることもできるし、Wi-Fiや5Gを通じて起動し、エネルギーやパルス波を発散することもできる〉

〈コロナワクチン接種者が、接種部位に磁石をあてる。すると、磁石が接種部位にくっつく。接種してない反対の腕に磁石をあてても、当然くっつかない。体内の電磁場を乱す何らかの物質が入っていることは間違いないだろう〉(中村篤史『コロナワクチン、被害症例集』ヒカルランド、p.112~113)

 一時期はネット上でも騒がれた5Gや磁石についての主張は、医学的にも、科学的にも、まったく誤っているので、そもそも議論のしようがありません(笑)。このような超常現象は起こらない、としか言いようがないですね。