一時期はそれに関する仕事ばかりでした。ワイドショーに呼ばれて、女性タレントさんにめった打ちにされる、みたいな。そこでちょっとでもふざけると「何ふざけてるんだよ」みたいに言われて、また反省して謝るっていう。そういうのでなんとかテレビには出ていたんですけど、1年ぐらいするとそれもなくなって、まったくテレビに出られなくなりました。
師匠・有吉弘行からの“バツ”
──そんな時期を経て、今では安村さんというと『有吉の壁』(日本テレビ)に出ているイメージが強くて、そこで再ブレイクしたみたいな感じになっていますよね。
安村 僕と、もう中(もう中学生)はそうですね。本当にありがたいです。有吉(弘行)さんのおかげですよ。
──『有吉の壁』には特番の第1回から出ていたんですよね。
安村 出ていました。それが2015年なんですけど、そのときからずっと有吉さんにはお世話になっています。この前、『有吉の夏休み2021』(フジテレビ)に出させてもらって、うちのマネージャーが有吉さんに会って「安村がお世話になっています。よろしくお願いします」みたいな挨拶をしたら、有吉さんに「ええ、めちゃくちゃ世話してますよ」って返されました。
──安村さんにとって有吉さんはどういう存在なんでしょうか?
安村 師匠みたいな感じですよね。たとえウケなかったときでも、ウケなくてもいい場合はそういうのをちゃんと言ってくれる。あと、ウケていてもダメなときってあるんですよ。そんなのでウケてもしょうがないだろう、みたいなときは、まわりはウケていても有吉さんだけは「全然ダメだな」って言ったりする。ダメなときにちゃんとそういうことを言ってくれるのはありがたいですね。
──確かに、あの番組で有吉さんに「バツ」を出されていても、いいバツのときとダメなバツのときがある気がするんですよね。
安村 でも、あの番組に出ている芸人はみんな経験したことがあると思うんですけど、本当にダメなバツのときは放送されないんですよ。本当にダメなときは現場もとんでもない空気になって「お笑い辞めたほうがいいんじゃないか」ぐらいの気分になるんです(笑)。そのくらい厳しい場面もありますね。