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患者に寄り添い専門的緩和ケアでその人らしさを大切にした全人的医療を提供

医療法人財団 アドベンチスト会 東京衛生アドベンチスト病院

2021/10/29

キリスト教の精神に基づく医療を提供する東京衛生アドベンチスト病院。産科の無痛分娩で知られ、緩和ケア病棟も25年の歴史を有する。早期から終末期まで切れ目のない医療・ケアにチームで取り組む理事長・病院長の西野俊宏医師と緩和ケア内科医長の福田陽子医師に話を聞いた。

理事長・病院長
西野 俊宏 Nishino  Toshihiro
1988年米国ロマリンダ大学医学部卒業。米国の病院で研修後、1995年から東京衛生アドベンチスト病院で勤務。緩和ケア内科部長を兼任。

チャプレンを含む多職種で人生を最後まで支える

 当院はキリスト教の一宗派であるセブンスデー・アドベンチスト教会により、1929年に設立されました。キリストの心で患者さん一人ひとりに仕えるという理念のもと、身体的、精神的、社会的、スピリチュアルなケアを統合した全人的医療を追求しています。困っている人をいたわることを第一に考え、1996年に東京23区で初めての緩和ケア病棟を開設しました。治療法のなくなったがん患者さんが行き場を失い、社会的ニーズが高まっていたこともありますが、患者さんの「自分が思ったように生きたい」という希望と、「その人のあるべき姿、その人らしさを最後まで保つ」という当院の方針がぴたりと合ったのです。

西野俊宏理事長・病院長(左)、福田陽子緩和ケア内科医長(左から2番目)ら、5人の医師が患者さんとご家族の心と体に寄り添い、癒しを感じていただけるようなケアを心がけています。病室からは中庭を望むことができ、春には満開の桜を楽しめます。ステンドグラスからの美しい光が降り注ぐチャペル、緑豊かなバルコニー、ラウンジや家族室もご利用いただけます。
西野俊宏理事長・病院長(左)、福田陽子緩和ケア内科医長(左から2番目)ら、5人の医師が患者さんとご家族の心と体に寄り添い、癒しを感じていただけるようなケアを心がけています。病室からは中庭を望むことができ、春には満開の桜を楽しめます。ステンドグラスからの美しい光が降り注ぐチャペル、緑豊かなバルコニー、ラウンジや家族室もご利用いただけます。

 現在は各地に緩和ケア病棟が整備され、理解も広がっています。そのような中で当院の大きな特徴といえるのが、チャプレン(病院付き牧師)の存在です。2名のチャプレンが在籍し、患者さんの病室にお伺いします。神様に愛されている事実の中で癒されることを願いながら患者さんの心を聴き、その道のりに寄り添います。

 2020年からは在宅緩和ケアの体制も整え、普段は自宅で過ごしながら、痛みが強くなった場合には入院するなど、より患者さんの希望に沿った対応が可能になりました。

 かけがえのない時間の過ごし方は人により様々です。患者さんの個別性を尊重し、「生きてきてよかった」と思えるような医療を、緩和ケアを専門とする医師、看護師等多職種が一丸となって提供することが、私たちの存在意義だと信じています。

希望する場所で変わらぬホスピスケアを

緩和ケア内科医長
福田 陽子 Fukuda  Yoko
東京医科大学卒業。慶應義塾大学病院麻酔科、緩和ケアチーム勤務を経て2014年より現職。日本緩和医療学会認定緩和医療専門医。患者の思いに寄り添った緩和医療に力を注ぐ。

 私たちは、患者さんのこれまでの人生、考え方、価値観を最大限に尊重しながら「その方らしい時」を過ごせるよう、キリスト教精神に基づく丁寧なケアと専門的な緩和医療で患者さんをお支えします。ぬくもりある家庭的な環境の中で、医師、看護師をはじめとした9職種がチームとなり、患者さんだけでなく、第二の患者ともいわれるご家族のケアにも積極的に取り組んでいます。

 現在、緩和ケアはいろいろな場所で受けられるようになっています。当院でも緩和ケア病棟以外に、外来通院や訪問診療で緩和ケアを行っています。ご自宅から近い場所での緩和ケアをご希望の際には無理のない利用法をご一緒に考えますので、当院ホスピス相談室へお気軽にご相談ください。

INFORMATION

医療法人財団 アドベンチスト会 東京衛生アドベンチスト病院

〒167-8507 東京都杉並区天沼3-17-3
【ホスピス相談室】
電話:03-3392-6151(代表)
受付時間:月~木 9:00~17:00/金 9:00~12:00
https://www.tokyoeisei.com/

出典 : 文春ムック スーパードクターに教わる最新治療2021-2022