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「1人になったら妹と一緒に暮らすんだ」…47歳の息子と74歳の妹を殺した、77歳の老女の人生

「胸が苦しくて辛いの。お願いだから殺してよ」

 9月20日の午前11時。実の妹からそう懇願された老女は、電気コードを手に取り、首に絡ませた――。

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 事件が起きたのは東京都羽村市の住宅街にある築40年の一軒家だった。

「妹を殺してしまった」

 110番通報を受けて警察署員が駆け付けると、寝室の布団の上で住人の後藤喜美子さん(74)が倒れており、搬送先の病院で死亡が確認。その場で緊急逮捕されたのは、姉の小玉喜久代容疑者(77)だった。

「殺人未遂容疑で逮捕された小玉は受け答えもしっかりしており、精神疾患や認知症の症状もない。ただ、警察が慌てたのは、小玉が息子を殺して嘱託殺人罪で起訴され、保釈中の身だったからです」(社会部記者)

小玉容疑者が歩んできた人生

 小玉が生まれたのは1943年10月。3姉妹の長女で、3歳下と重い障がいを持つ8歳下の妹がいた。若かりし頃は東京・府中市に住み、デパートで働いていたこともあったという。

「20代前半で府中にある東芝の工場で働いていた6歳上の男性と結婚。25歳で今のあきる野市の団地に家を建てた」(小玉の知人)

夫、三男と暮らしていた自宅

 3人の子宝にも恵まれ、

「長男は建築士、次男は自動車会社に就職。それぞれ独立して20年程前に家を出ていきました」(同前)

 だが、3男の子育てには苦労したようだ。

「中学から不登校気味で、同級生が『学校に行こう』と迎えに来ても出てこないことが多かった。学校でイジメにあっていたらしく、都内の私立高校を卒業した後は引きこもりになってしまったのです」(同前)