大阪偕星学園高校は水落が起こしたセクハラ事件について、当初は公にはせず学内で起きた不祥事として内々で解決しようとしたという。しかし、被害者たちが相次いで大阪府警に被害届を提出し、水落が逮捕されたことで事件は明るみにでた。
逮捕された水落は大阪府警の取り調べに対し、福岡大の学生だった10年以上前からこうした行為を繰り返し、その被害者は「50人ぐらいになる」と証言した。当初、学校の聞き取り調査で打ち明けていた「山本監督によるパワハラ」は苦し紛れの言い逃れでしかなく、男性(男子生徒)に対する性的な行為を水落は10年以上も続けていたのだ。
9月の再逮捕は、大阪偕星学園の教頭にとっても寝耳の水だったという。
「強制性交ということは、要は突っ込んだということですよね? 私どもの聞き取りではそういう事実は出てこなかった。生徒の陰部を見ながらマスターベーションしたのかと訊いても『していません。触っただけです』と話していました」
実際に、水落と野球部員との間では何があったのか。それを水落自身に尋ねるために、支援者と共に彼が勾留されている大阪府警察本部へ向かった。書類に用件を書き込み面会を求めると、面会室に通された。現れた水落は、時折憔悴したような表情をみせたものの、落ち着いて被害者に対する謝罪の言葉を語り始めた。
「(今年1月に)福岡に帰ってから、取り返しの付かないことをしてしまったと後悔する毎日でした。被害届が提出されているという話を耳にしていましたので、逮捕されることは覚悟していました。本当に申し訳ございませんでした」
「私は同性愛者ではありません」
大学時代から10年にわたってわいせつ行為を繰り返してきたとする報道に関して水落は「事実とは異なる」と話し、50人ほどいる被害者のほとんどは大学時代の後輩と、大阪偕星学園の生徒だと打ち明けた。
ただし、奈良の中高一貫校や福岡の甲子園常連校で働いていた時も、冗談で生徒の股間を触るようなことはあったという。
そして強い調子で「私は同性愛者ではありません」と断言すると、「性接触が目的ではありませんでした」と続けた。
「カップルのようにいちゃつきたいわけではないんです。ただ、後輩のモノに触ることに楽しさを覚えてしまった。大学時代の行為を“克服した”と自分では思っていたのですが……」