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「帰るな!」記者はメリー氏に呼び出され5時間以上ジャニーズ事務所で詰問…見せしめのような“公開私刑”《SMAPはなぜ壊れたのか》

#2

2021/11/13

source : 文藝春秋 2016年3月号

genre : エンタメ, 芸能

 年間1000億円を稼ぎ出すとも言われるジャニーズ事務所のメリー喜多川氏が今年8月14日、肺炎を患い都内の病院で亡くなった。まさしく5年前、2016年8月14日に解散を発表したSMAPの “解散分裂騒動”を取材した、ジャーナリストの中村竜太郎氏による寄稿(「文藝春秋」2016年3月号)を公開する。(全2回の2回目/前編から続く)

ジャニーズ事務所 ©AFLO

(※年齢、肩書などは掲載当時のまま)

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“傍流”は排除しても問題ない

 1998年から開始され毎年恒例となっている「ジャニーズカウントダウンライブ」には長老格の近藤真彦から若手のジャニーズJr.までタレントが総出演するが、これまでなぜかSMAPだけは参加をしていない。また、阪神淡路大震災のチャリティ活動の一環として97年から03年まで活動したジャニーズ特別ユニット『J-FRIENDS』もTOKIO、V6、KinKi Kidsの混成で、SMAPはライブで「俺たちも入りたかった。寂しい」と発言した逸話もあり、事務所の後押しが無かったことが窺える。

「TOKIOはジュリー氏が任され猛烈にプッシュしていたのですが、社内ライバルのSMAPの後塵を拝し、長い間悔しい思いでいたそうです。ところがその後、嵐がブレイク。今では彼らの売り上げがトップとなり、SMAPに頼る必要も無くなった。今ではジャニーズ一族は数世代先まで経済的に安泰というほどの資産家ですから、“傍流”は排除しても問題ないということ。ジャニーズ広報担当役員は神経質なマスコミ対応で有名ですが、SMAPに関しては『飯島に直接聞けばいいんじゃない? 適当に書けば』という態度です」(ベテラン音楽記者)

2016年末に解散したSMAP ©文藝春秋

“ジュリー派と飯島派”に怒り沸騰

 SMAP解散騒動の直接的な原因といわれているのが、週刊文春2015年1月29日号「ジャニーズ女帝メリー喜多川怒りの独白5時間」という記事だ。インタビューが行われたのは乃木坂のジャニーズ本社ビルだが、記者からの質問状を手にしたメリー氏はすぐさま激昂した。

〈私が失礼だと言っているのはね、(文春の)質問状のこと。『小誌の取材では次期社長候補である藤島ジュリー景子が……』って書いてあるけど、当たり前じゃない。何がおかしいんですか? 私の娘が(会社を)継いで何がおかしいの? “次期社長候補”って失礼な。次期社長ですよ〉

 ジャニーズ事務所にジュリー派と飯島派があるという件に関して、さらに怒りは沸騰。

〈ジュリー以外に(誰かが)派閥を作っているという話は耳に入っていません。もし、うちの事務所に派閥があるなら、それは私の管理不足です。事実なら許せないことですし、あなた方にそう思わせたとしたら、飯島(三智)を注意します。今日、(飯島氏を)辞めさせますよ〉

 するとメリー氏は飯島氏を至急呼ぶように命じた。慌てて会議室に駆け付けた飯島女史は、平身低頭でこう説明するのが精一杯だった。