昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

genre : ニュース, 社会

「頭打ち付けられて死ぬって考えてみろ」などの脅し文句も

 さらに、A被告に対しては、2012年9月、東京地裁で開かれた覚醒剤取締法違反での公判において検察官がA被告に対しこんな問いかけをしている。

「あなた、10代の時に仲間がシンナーを吸って女子高生を殺してしまった、そういう記憶があると言っていましたね。それと一緒じゃないですか? 同じように覚せい剤を使って、誰かを傷つけることが今後あるんじゃないですか?」

 出所後の2018年には、同じく東京地裁で脅迫罪と覚醒剤取締法違反に問われていた。この脅迫罪の被害者は『X』で部下として働いていた男性。店を辞めた男性が、近隣にオープンした店舗立ち上げに関わったと知ったA被告は激昂。こんな文言で脅迫した。

「死んで行く人、今まで見たことあるか、殺された人間を。埋められて、そういう姿を想像してみい、人に頭打ち付けられて死ぬって考えてみろ。わかるかい、二度目はねえぞ」

 取材では、本名で応じるものは皆無で、A被告が吉原に戻る日が来ることを誰もが恐れていた。そして、記者の身の安全も心配された。ある関係者は語る。

「普段からAさんは『俺を怒らせたらどうなるか分かってるんだろうな』という詰め方をします。周りに現役(暴力団)の人間がいるということもチラつかせます。今回、これ以上被害を受ける子が減ってほしいという思いからお話ししました。他の人も同じように思っているはずです。でも、もしバレたらと不安だし怖いです」

 別の関係者も、こう語った。

「怖がって被害届を出せない女の子もいました。Aは店に面接に来た女の子の履歴書を全部保管しているので、誰が話したか特定しようとすると思います。吉原ではみんな機嫌を伺いながら付き合っているんです。Aが若い頃、吉原一帯を仕切っていた組事務所が、彼が働いていた店に嫌がらせでバキュームカーを突撃させた事件があったそうです。Aは、報復のためその組事務所に行って拳銃で人を撃ったと、色々なところで吹聴しています」

 さらに「取材に応じた人や記者にA自身が手を下すのではなく、誰かにやらせるのでは」と恐れる関係者もいたが、現状のように他人を“伝書バト”にさせているならば、それも可能だ。

 注目の公判では、しばらく証人尋問が続く見込みだ。

この記事の写真(2枚)

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー
z