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1894年(明治27年)に日清戦争が勃発すると、軍の要請で横浜駅を通過する短絡直通線が作られ、軍用貨物列車はそちらを通行するようになる。戦争終結後も、長距離の優等列車は横浜駅に停車せず、所要時間を40分も短縮できる短絡線を直行するようになった。この「横浜飛ばし」で不便となった横浜市民は反発した。

JR線に東神奈川駅があって神奈川駅がないワケ

問題を抜本的に解決するため、東海道本線のルートを一部変更し、大阪方面へも初代横浜駅方面へも通過可能な場所に駅を設置することになった。こうして1915年(大正4年)に誕生したのが二代目横浜駅で、東急東横線の旧高島町駅付近に設置された。同時に初代横浜駅は桜木町駅に改称されている。

だが、ルネサンス様式のモダンなレンガ造りだった二代目横浜駅は、わずか8年で姿を消す。1923年(大正12年)9月1日に関東大震災が発生し、駅舎が倒壊。同時に日本最古の駅舎だった初代横浜駅こと桜木町駅も焼失している。

しばらく仮駅舎のまま営業していたが、横浜駅は再び場所を移すこととなった。東海道本線をより直線化するため、旧平沼駅経由の短絡線を復活させ、横浜駅はより東京側である現在の位置に1928年(昭和3年)10月に移転した。東京寄りの隣駅だった神奈川駅は、距離が近すぎたため廃駅となる。現在、JR線に東神奈川駅はあっても、神奈川駅がないのはこうした経緯がある。

今は駅の玄関口でも戦前は寂れた広場だった横浜駅西口

前後して、私鉄線も続々と乗り入れる。既に神奈川駅まで開通していた東京横浜電鉄(現在の東急東横線)は、5月に高島町まで延伸。三代目横浜駅の開業に合わせて、駅を併設した。1929年(昭和4年)には京浜電気鉄道(現在の京急本線)が仮開業(翌年に本開業)し、1933年(昭和8年)には神中鉄道(現在の相模鉄道本線)が開通した。

路面電車(市電)の停車場があった東口に立派な駅舎が作られたものの、駅前は関内に比べて栄えているとはいえず、関東大震災で大炎上したアメリカの石油会社「スタンダード・オイル」の油槽所があった西口は、さらに寂れたところだった。

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