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「一生ここから抜け出せないのではないか」という恐怖心

 当初は佳子さまのほうが悩みは深刻だったが、次第に眞子さんも自分の心の奥底に隠していた悩みを打ち明けるようになったという。皇室の中で自分たちの絶望的な想いを理解してくれる、数少ない味方だと判断したのかもしれない。

 今から10年前、民主党野田政権下で、本格的な女性宮家創設の議論が開始された。皇族の減少や皇位継承の問題を打開すべく、政府は、女性皇族が結婚後も独立した宮家の当主として皇族であり続けるという案を本格的に検討していた。

2020年1月、新年一般参賀での秋篠宮ご夫妻と眞子さま(当時)、佳子さま ©文藝春秋

 当然、秋篠宮家のことも念頭に置いた議論であり、その法案が成立することは、姉妹が今後も半永久的に皇室で暮らすことを意味した。この議論が影響してか、佳子さまの精神的な乱れは、一層激しさを増したという。

「佳子さまは、一生ここから抜け出せないのではないか、という大きな恐怖心を抱かれているようでした。このまま皇室を出られないならば生きている意味はない、と。極端な言い方をすれば、自分で自分の命を絶つ、そんなことも辞さないほど、当時の佳子さまは深刻な悩みを抱えていらっしゃったのです」(同前)

佳子さまは1億3700万円を「そんなにもらえるんですか!」

 この人物は様々な話題を話し合うことで、少しでも佳子さまの気持ちを上向かせようとした。その過程で最も説得力を持ち、佳子さまの関心を惹いたのが「結婚」についての話題だったという。

「実は、早い時期からお二人は、結婚して降嫁することでしか、皇室を抜け出せないという考えで一致していました。それがお二人にとっての唯一の希望だったのです。しかしそれは二人だけの秘密でした。成年皇族として、今後も皇室を支えてほしい、と期待を寄せる周囲に『本当は一刻も早く結婚したい』などといった本心は決して悟られてはならない。それは二人だけの『脱出計画』のようなものでした」(同前)

2019年6月、日本芸術院賞の受賞者らを招いた茶会で歓談される、眞子さま(当時)と佳子さま

 ある日、女性皇族が結婚をすると、品位保持のために一時金が支払われ、「内親王であれば1億3700万円が支給される」と話したことがあった。すると佳子さまは、

「そんなにもらえるんですか!」

 と目を輝かせたという。

 それまで両親から聞いたことがなく、高校生にして初めて一時金の存在を知ったのだ。「1億円」という金額があれば、外に出ても心配はないと思われたのかもしれない。すぐさま眞子さんに報告され、姉妹の希望の光になった。