昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

雅子さまはSDGsにご関心が…「公務の先が見えない」“人格否定発言”後の苦言を天皇陛下はどう受け止めたか《軽んじた名前で呼ぶ幹部も》

#2

2021/12/11

 12月1日、天皇皇后両陛下の長女・愛子さまがご成年の日を、12月9日には雅子さまが58歳の誕生日を迎えられました。「急がない、急がせない」が令和流のキーワードだと分析するジャーナリスト・友納尚子氏の「『学習院大学進学』決定と『還暦の誕生日』を終えて」(「文藝春秋」2020年4月号)を特別に全文公開します。(全3回の2回目/#3に続く)

12月5日、ご成年の行事に臨まれた愛子さま ©JMPA

(※年齢、日付、呼称などは掲載当時のまま)

◆ ◆ ◆

記者会見で外国人記者にも取材許可

 留学時、23歳だった陛下は著書の『テムズとともに 英国の2年間』の中で、

〈多くの方々と会って、(略)こういうものの見方がある、考え方があるということを多く学べたように思います。自分でものを考え、決定し、そしてそれを行動に移すことができるようになったのではないか〉

 と自由な環境の中で学んだ喜びを綴られていた。両陛下にとって、英国での留学経験は、その後の生き方の軸となっており、お二人を深く結びつけるご体験の記憶にもなっている。

2020年、天皇陛下お誕生日に際してのご近影 宮内庁提供

 陛下は、今年2月23日に60歳の誕生日を迎えられた。即位後、初めての会見は、外国人記者にも前代未聞の取材許可が下りた。陛下はこの会見の中でも英国留学について次のように触れている。

「青年に達してからの大切な記憶として、まず思い起こすことは、オックスフォード大学への留学です。(略)イギリス社会を内側から見つめるとともに、外から、より客観的に日本を見る視点を養うことができたこと、そして、研究生活を通じ、『水』問題への関心の1つの端緒となった研究論文に取り組むことができたことなど、現在の公務に取り組む姿勢にも大きな影響を与えている数々の貴重な経験をさせていただきました」

自由に街並みを歩いた2年4カ月

 外国訪問を数多く経験された陛下も、自由に街並みを歩くことができたのは、この2年4カ月だけだった。一般の人のように、再度英国へ行こうと思っても、立場上、簡単には行くことができない。自覚なさっているお立場だからこそ、行った先々の出会いや風景を忘れないようになさると言われている。

「英国では、凍った地面からクロッカスの花が咲くと『春が来た』と皆で喜ぶ習慣があるそうです。陛下は帰国なさると、仮御所の庭の片隅にクロッカスを頼んで植えてもらい、英国を懐かしんでおられました」(学習院幼稚園以来の同級生、小山泰生さん)