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加害者家族を題材にした小説やドラマ、映画が増えたのは、大きな進展だと思います。東野圭吾さんの小説『手紙』や、東元俊哉さんの漫画『テセウスの船』、内藤瑛亮監督の映画『許された子どもたち』では、私たちの経験も作品に活かされています。

犯罪加害者の子どもだからという理由でいじめられたり、学校に通えなくなったりしたという話はよく聞きます。しかし、罪を犯したのは親であり、子どもに罪はありません。

世間が見て見ぬふりをすることで、いまだに多くの犯罪加害者の子どもたちは放置されています。それでは子どもに罪を背負わせているのと一緒です。世代間連鎖を断ち切り、将来の犯罪を防ぐためにも、目の細かいセーフティーネットを構築していく必要があります。その一歩として、犯罪加害者家族の存在を知り、苦しみを想像してみてほしいんです。

阿部 恭子(あべ・きょうこ)
NPO法人World Open Heart理事長
東北大学大学院法学研究科博士課程前期修了(法学修士)。2008年大学院在籍中に、社会的差別と自殺の調査・研究を目的とした任意団体World Open Heartを設立。宮城県仙台市を拠点として、全国で初めて犯罪加害者家族を対象とした各種相談業務や同行支援などの直接的支援と啓発活動を開始、全国の加害者家族からの相談に対応している。著書に『息子が人を殺しました』(幻冬舎新書)、『加害者家族を支援する』(岩波書店)がある。

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