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つらいけれど、がんばって学校に行けば、そのつらさがなくなっていくかというと、それはほぼないと思います。もちろん、何かのきっかけで学校へ行きやすくなって、なじむこともあります。でも、つらい状況や原因がなくならない限り、変わらないことが大半です。がんばって学校へ行っても、状況が変わらなければ、いずれ休むことになります。

それでも、「そんな状況じゃ学校へ行ってもつらいだけだよ」「行くのは無理だと思うよ」などと先回りして、子どもの行動を止めてしまうのはよくありません。

数多くの不登校の人たちの話を聞くと、つらいのに学校へ行っているときが一番大変だったとみなさん振り返ります。でも、そこを越え、学校から一時的に距離をとると、必ず心と体が回復する兆しが見えてきます。だから今が一番つらいときだと思って、親は子どもに向き合うしかありません。

不登校は「一番苦しい時期を脱したサイン」

ただし、自傷や他害、いじめを受けているなど、明らかに子どもが限界を超えていそうな場合は、保護者の方が「ドクターストップ」をかけてあげてください。

毅然(きぜん)とした態度で「あなたが心配だから学校に行かせられません」と言って、しばらく休ませるのがいいと思います。休んでいる間に、精神科医やフリースクールなどに連絡をして、第三者の意見も聞いていただけたらと思います。

驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、学校を休み始めた瞬間から、心の回復が始まります。多くの方がイメージするのは、学校に行かなくなった日から心の状態が悪化していく様子かもしれません。でも、子どもにとっては、学校へ行かないことによって、一番の危機を脱したことになります。

動物は危険を察知すると、本能的にそれを避ける、逃げるという行動に出ます。苦しいのにその場から離れられないというのが一番危険だからです。

学校へ行っている間は、学校から離れたいのに離れられず、一番危険な状態です。だから、学校から距離をとった瞬間から、回復が始まります。