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「夫とは大親友ですね」テレ東・大江麻理子が語るWBSメインキャスターのプレッシャー〈原因不明の肌荒れが6年間〉

「文藝春秋」2月号「小さな大物」より

 2014年からテレビ東京の「WBS(ワールドビジネスサテライト)」のメインキャスターを務める大江麻理子さん。初孫として生まれ大事に育てられた幼少期、多様性を学んだ高校時代の寮生活、報道を志したきっかけや入社後のキャリアまでを振り返り、現在のお仕事にかける思いや私生活について伺いました。(「文藝春秋」2022年2月号より)

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初孫で大事に育てられました

 生まれたのは福岡県の豊前市。実家は印刷会社を経営しており祖父母とも一緒に住んでいました。初孫だったので大事に育てられました。

今も記憶に残っている1歳の誕生日

 今も覚えている最初の記憶は1歳の誕生日のこと。母が作ってくれたケーキを私がわしづかみしようとして、みんなが悲鳴をあげたことなど楽しかったことを覚えています。

 私はどうも「驚いたこと」や「ハッとしたこと」が強く記憶に残るようなんです。お絵描き帳に手当たり次第、絵を描いていると、だんだん白いページがなくなってくるでしょう。それを母が、「最初のページから順番に書いていけば後ろに白いページだけが残るよ」と教えてくれた時も、「大人ってすごい」とびっくりした記憶も残っています。あれは私が「秩序」というものに気づいた初めての経験かもしれません(笑)。

生後6か月の時に父の車で阿蘇に初旅行。母に抱っこされて

 弟が2人いるのですが、母は毎晩必ず、3人の子どもに好きな本を1冊ずつ読み聞かせしてくれました。最後は疲れてうとうとしながら。おかげでみんな本好きに育ちました。

女子ばかりのフェリス女学院大学

 地元の小学校を経て、中高は自宅からは離れた小倉の学校に通いました。始業時間が早くなる中3からは5時頃にうちを出ないと通えないので、中3からの4年間は、寮生活を経験しました。

高2の修学旅行時ロンドンで

 友達と生活までを一緒にすると、授業で顔を合わせているだけでは分からなかったことが見えてきます。お風呂でたわしで体を洗っている人がいてびっくりしたり、毎日の点呼の時に着ぐるみで出てくる先輩がいたり……(笑)。 同じ学校に通っていて同じことを勉強していても、中身は全然違うんだなって、多様性を目の当たりにするんです。似たような環境でもそうなんだから、場所が違ったり国が違ったりすれば、みんな違って当たり前だなということを、若い時に実感として理解できたのは本当によかったですね。

 もともと家に漢文学の本がたくさんあったのと、子どもの頃に読んだ『水滸伝』が大好きだったのをきっかけに、中国や東洋哲学に興味が高じ、フェリス女学院大学では漢文学を専攻しました。初めての女子ばかりの環境に、最初はなじめるか不安でしたが、本当に素晴らしい大学でした。みんな前向きで、大学側も一人一人の興味や意欲に応じて柔軟に対応してくださいました。