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異なる名義の銀行口座、複数持てる

私は過去の議員勉強会で、親の離婚や再婚、自分の離婚や再婚により「現在7つ目の姓」という方からお話を伺ったことがあります。

結婚や離婚などによる改姓を経験された方はわかると思いますが、銀行口座は、住所変更やキャッシュカードの紛失届けなどをしない限りは、名義変更を行わなくても、旧姓のままで問題なく使えてしまいます。もしも「現在7つ目の姓」という方が、改姓するたびに銀行口座を作り、名義変更せずにそのまま持っていたとしたら……。同一人物が、異なる名義の銀行口座を複数持ち続けることが可能です。

現状に輪をかけて悪用を容易にするのが、旧姓の通称使用です。2017年、金融庁から銀行協会や証券業協会に対し、「実情に応じて可能な限り円滑に旧姓による口座開設等が行えるようにお願いしたい」という要請が出されました。対応は金融機関により異なり、今も戸籍名でないと口座が開設できないところは多いですが、銀行によっては、旧姓の実績証明さえできればマイナンバー提示なしで旧姓名義の口座を取得することもできます。

実際私は、2種類の旧姓名義の口座2つと、戸籍姓名義の口座の計3種類の銀行口座を持っています。旧姓併記のマイナンバーを提出して開設した生来の姓名義の口座、長く仕事などで使用した旧姓である初婚時の姓名義の口座、戸籍姓である再婚後の姓名義の口座の3つです。

金融機関からもリスクの指摘

2019年にマイナンバーカードへの旧姓併記が始まり、さらに旧姓で印鑑登録を行い旧姓が併記された印鑑証明を取得することもできるようになりました。現在は、パスポートに旧姓A、マイナンバーカードや住民票、印鑑登録には旧姓Bと、別々の旧姓を併記することすら可能です。つまり、「不動産購入は戸籍氏名」「登記の印鑑証明は旧姓A」「振り込みは旧姓B」といった運用も可能です。

昨年9月30日の内閣府の第5次男女共同参画基本計画実行・監視専門調査会(第3回)でも旧姓の通称使用について議論があり、委員から以下のような言及がありました。

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