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どんな共通点でもいいのです。講演会場の目の前にあった牛丼屋さんの話でも、天気の話でも、聞いてくれている人との間に少しでも共通点があればいいのです。

現場は入念にチェック、緊張のシミュレーションで備える

ただ、取引相手を前にしたプレゼンなどでは、その場をホームに変えるのは難しいでしょう。相手にとっても会社の利益をかけた勝負の時間ですから、シビアに話を聞くはずです。

しかし、実はこういった場面の方が対策はシンプルになります。プレゼンをする前に相手の視線で自分を見るシミュレーションをしてください。

完全アウェイのプレゼン会場に入っていく自分、それを迎え入れる相手方の社員。こんな風にして、緊張のシミュレーションを行っておくのです。より緊張が増してしまう場合もありますが、これは仕事であり、勝負ですから仕方ありません。

私も以前、人気番組の司会の代打を務めた時に、ものすごく緊張しました。私以外の出演者は誰もがテレビで見たことのある有名芸能人の方ばかりでしたから。

少し時間があったので早めにスタジオに入って、緊張のシミュレーションを行いました。ニュースしか担当していないアナウンサーが、有名芸能人の前で司会をする。

考えただけで手に汗がにじみました。実際に全然うまくいかなくて、本番ではお腹いっぱいになるほど出演者の方々にいじられたのですが、本番前のシミュレーションがあったからこそ腹を決められたと思います。

アウェイの厳しい視線で自分を見ること、そして、「味方は一人もいないんだ」とはっきりさせることも大切な準備です。

藤井 貴彦(ふじい・たかひこ)
日本テレビアナウンサー
1971年生まれ。神奈川県出身。慶應義塾大学環境情報学部卒。1994年日本テレビ入社。スポーツ実況アナウンサーとして、サッカー日本代表戦、高校サッカー選手権決勝、クラブワールドカップ決勝など、数々の試合を実況。2010年2月にはバンクーバー五輪の実況担当として現地に派遣された。同年4月からは夕方の報道番組「news every.」のメインキャスターを務め、東日本大震災、熊本地震、西日本豪雨などの際には、自ら現地に入って被災地の現状を伝えてきた。

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