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1年や2年浪人して大学に入る人はたくさんいます。大学院を出て就職すれば、職場での年齢差は開きます。せっかく大学院まで出たのに、職場で年下の先輩に、呼び捨てにされるケースもあるでしょう。呼び方をめぐって、戸惑ったり、不愉快な思いをしたりした経験は多くの人が有していると思います。年齢差や組織での順番によって、相手をどう呼ぶのかという意識は、日本社会である種の「壁」になっているのではないでしょうか。

円滑なコミュニケーションを図るために、上司部下や年齢に関係なく、「さん」で呼び合う会社もあります。確かに、職場や学校など、家族や親しい仲間同士以外では、全員がお互いを「さん」と呼び合うのは、良いアイデアだと思います。「さん」で呼び合えば、すっきりして、威圧、萎縮、遠慮など余計な感情が入り込む余地が小さくなるかもしれません。年齢や立場に関係なく、みなさんが「さん」づけで呼び合うようになれば、前述した「エイジフリー」も社会に広がりやすくなるのではないでしょうか。

「お前」呼ばわりはパワハラになる可能性すらある

職場で、上司や先輩が、部下や後輩を「お前」と呼ぶのをやめてほしい。

こんな声を最近よく聞きます。「お前」と呼ぶ人にとっては、「親しみを込めて言っているのに」という理屈もあります。

しかし、受け止める側の意識は、必ずしもそうではありません。不愉快と感じる人もいます。上司が部下に「お前」という場合、状況や受け手の感じ方次第では、パワハラに該当するかもしれないといった考え方も出てきています。時代はここまで来ています。

例えばですが、お互いに「さん」と呼び合うようになれば、すっきりするかもしれません。「うちの主人が」「お宅のご主人はどう?」。妻などが夫のことを「主人」と呼ぶケースはいまだに多いと思います。でも、「主人」って、ちょっと変な感じがします。夫が主人なら、妻は何なのでしょうか。「主人」とは、古い「家」の制度、文化を引きずった言葉なのでしょうか。名前で呼んだり、「夫」「妻」「相方」「パートナー」と呼んだりすれば、上下関係や格付けされた印象を感じません。

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