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製薬会社からのお金で子どもの授業料を賄う人も

実は大学医学部の教員は、教授といえども一般病院の勤務医や開業医に比べると、決して給料が高いわけではありません。とくに私立大学の教授の年収は1000万円に届かないと聞いています。そのため、大学病院の医師は民間の医療機関で非常勤医師としてアルバイトすることが許されており、それによってはじめて勤務医や開業医並みの給料になります。

そうした懐事情のなかで、製薬会社が主催するセミナーでの講師料や研究協力に伴うコンサルタント料は、医学部教授たちにとって貴重な収入源と言えるでしょう。

新薬セミナーの講師をやりまくって、子息が通う私立大学医学部の高額な授業料を払ったと噂された医学部教授もいます。

私立大学医学部の6年間の授業料は安くて2000万円、高いところだと6000万円にもなりますから、製薬会社からのお金がありがたいものであるのは間違いありません。それくらい、医学部の教授たちは製薬マネーに依存しているのです。

製薬マネーをもらった人の論文を信用できるか

なぜ、製薬会社から多額の資金提供を受けることが問題なのか。それは、臨床試験などの研究結果が、製薬会社の都合のいいように歪められるのではないかという疑念が生じるからです。

医学研究において、資金提供によって科学研究の結果が歪められると疑われる状況にあることを「利益相反(COI=Conflict Of Interest)」と言います。それらしい言葉で表現していますが、要は「癒着」です。

21世紀に入って、医学における利益相反が世界中で問題となり、臨床試験の結果などを医学誌に投稿する際には、COIを開示することがルールとなりました。医学論文を読むと、最後に、筆者たちと研究対象となっている医薬品に関連する製薬会社との間に、利害関係があるかどうかが書かれています。もし利害関係があったとしても、利益相反を開示していれば、一応問題はないとされています。

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