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なぜ映画監督は堂々と性暴力を奮うのか…女優たちの告発を「枕営業」にすり替えてはならない

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日本の芸能界でも性的虐待が明るみに

映画監督や俳優が、女優たちに「映画に出してあげる」と甘く囁(ささや)き、SEXを拒むと「殺すぞ」と脅し、性的虐待を繰り返していた。

映画監督・俳優の榊英雄氏の所属するプロダクション「ファミリーツリー」の公式サイトより

週刊文春が報じた日本映画界の“闇”が大きな波紋を呼んでいる。

3月18日には、是枝裕和や西川美和など著名な監督たち6人が「私たちは映画監督の立場を利用したあらゆる暴力に反対します」と宣言をする事態にまでなった。

#MeToo運動のきっかけになったのはハリウッドの有名映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインが多くの女性(女優だけではない)に対して“性的暴行”を行っていることを「ニューヨーク・タイムズ」が報道したことだった。

彼は映画『恋に落ちたシェークスピア』などのヒット作を生み出し、映画製作・配給の大手「ミラマックス」の設立者でもあった。

それまでも、ワインスタインの女性に対するひどい扱いは知られていた。一人の女優が、ワインスタインから性的暴力を受けたことがあったと「タイムズ」の記者に話すが、他の世界的な女優たちは、ワインスタインからの報復を恐れて、固く口を閉ざした。

彼女たちに口を開くよう何度も説得した際に、「タイムズ」のミーガン・トゥーイー記者がいった、この言葉が彼女たちの心を動かした。

「なんとかこの場から生き延びて帰ろうと」

「過去にあなたに起きたことを変えることはわたしにはできない。でもね、わたしたちが力を合わせれば、あなたの体験をほかの人を守るために使うことができるかもしれない」(ジョディ・カンター、ミーガン・トゥーイー『その名を暴け #MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い』(新潮社)

最初に、ワインスタインのことを記者に話したのは、女優のローズ・マッゴーワンだった。同書によれば、

「部屋を出ようとするとワインスタインが彼女をお湯を張った浴槽のある部屋へ引きずり込み、浴槽の縁のところで彼女を裸にし、彼女の股のあいだに自分の顔を強引に押しつけた。自分の魂が体から離れていって、天井あたりに浮かんで、そこから見下ろしているような感じだった、という。