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ヒアリングの結果、判明した実態は…

 そして、〈全ト参政会加入は「本人の意志に基づく加入行為によって個人献金をしていること」が必要〉などと記した上で、赤字で〈【現状を放置した場合のリスク】〉として、次のように強調されていた。

〈本人同意が得られていないと判断され、政治資金規正法の「政治資金の授受の規制等」に抵触し、法的処罰を受けてしまう(罰則、当会の解散 等)〉

〈当会の解散〉と記された内部資料

 同資料によれば、加入申込書で本人意志確認を取っていない支部が19支部あった。

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 つまり、全トに所属するトヨタ系企業19社の労働組合では、組合員の同意確認が不十分なまま、政治団体である全ト参政会に加入させ、月60円の会費を徴収し、組織内議員への政治献金に充てていたことになる。

 政治資金規正法に詳しい神戸学院大の上脇博之教授が指摘する。

「収支報告上の会費納入者に、同意のない人が含まれていれば、政治資金規正法第25条(虚偽記入)に抵触し、5年以下の禁錮または100万円以下の罰金の対象になる可能性があります」

 全ト参政会に、違法の疑いがある献金などについて確認を求めたが、個別の疑惑については事実確認に応じず、一括して以下のように回答した。

「全トヨタ政治に参加する会(全ト参政会)は、会員の寄附等を通じて、会員の社会的・経済的地位の向上を図ることを目的とする政治団体であり、各支部においては、会員の意思に基づく加入や寄付が行われているものと認識しております。そして、さらなる法令遵守の推進のため、手続の書面化や書面の保管を重視する方針とし、今後も、各支部とともに運用の改善を進めてまいる所存です」

 古本伸一郎氏、浜口誠氏はともに以下のように回答した。

「寄付は法令に則り頂いたと承知している」

 野党間の選挙協力を巡り、連合の立ち位置が焦点となる中、浮上した国民民主党議員への違法献金の疑い。内部資料からは違反を認識している点も浮き彫りになり、政治的影響力も大きい全ト労連がどのような対応を取るのか、注目される。

国民民主党の玉木雄一郎代表

 4月13日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および4月14日(木)発売の「週刊文春」では、違法の疑いのある献金額の概算や、政治資金規正法で禁じられた迂回献金の疑いなどについても報じている。

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