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「レコーディングのときに軋轢を感じました」アラフィフアイドル『GoziU』を襲った“メンバー脱退劇”と大いなる野望《次回曲は「メタババース」》

「GoziU」インタビュー#2

 2021年9月、日本のアイドルシーンに新星が現れた。

 音声SNS「Clubhouse」内の交流から結成された「GoziU」は全員がアラフィフという異色のグループだ。今年3月に掲載されたインタビュー記事はYahoo!ニュース総合1位を獲得。クラウドファンディングでCDデビューへの資金300万円を調達するなど順風満帆に見えた彼女たちだったが、その裏では3人のメンバーの脱退劇が繰り広げられていたという――。

左からぴろりん、もものり、おみつ(リモートで参加)、Miyuki、Kyoko ©文藝春秋 撮影/末永裕樹

 リーダーのぴろりんさん、Kyokoさん、Miyukiさん、もものりさんと、西尾一男の声マネのままリモートで合いの手を入れるおみつさんに、アラフィフアイドルが陥った“内部紛争”の一部始終を語ってもらった。

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《ババア》《臭そう》も「ただただ“おいしい”」

――クラウドファンディングが中盤に差し掛かった3月2日、スポーツ報知のインタビュー記事がYahoo!JAPANに掲載されると、瞬く間に総合1位に躍り出ました。

ぴろりん Kyokoちゃんのツテでスポーツ報知さんが取材してくださることになりました。でも、Yahoo!のトップまでいったのにはびっくりしましたね。コメントやツイートもたくさんあって。

 Twitterではインフルエンサーの方もシェアしてくれていたんですが、その方のリプ欄はもう2ちゃんねる状態(笑)。面白くて、《ババア》《臭そう》というツイートに《はい、ババアです》《一度嗅ぎに来てください》とかリプライしてました。そしたらメンバーみんなも返し始めちゃって。

©文藝春秋 撮影/末永裕樹

もものり 私たちにとってはただただ“おいしい”ですからね。私たちのことを考えてくれた、怒ってくれた、その時間が嬉しいんです。

おみつ 無関心だったりスルーされるのは困るけどねぇ。コメントしてくれるっていうのは興味があるってことでしょ。嬉しいことなので今後もお返ししていきますよぉ!

妹から「そういうお姉ちゃんあんまり好きじゃない」

――自分の顔や名前がどんどん広まっていくことへの怖さはなかったですか。

Miyuki 私はありました。Facebookから本名が出ちゃったのは仕方ないと割り切れたんです。でもこれからどうなっていくのかを考えたときに、軽はずみで始めたけど有名人になるって大変なことなんだと。そこから腹をくくりましたね。今も怖さがないかといえばわかりませんけど、言動には気をつけなきゃいけないんだなとか、改めて知れたことへの驚きや関心のほうが大きいです。

おみつ そうよぉ! すぐ思ったこと口に出すからねぇ!

©文藝春秋 撮影/末永裕樹

もものり 私は何も怖くないですね。ただ、活動を家族には内緒にしてたんですけど、妹がYahoo!の記事を見て「これお姉ちゃんじゃない? 絶対お姉ちゃんだよ!」と気づいてしまって。母も交えて会議になって、そこから妹は口をあんまり聞いてくれなくなりました(笑)。母はミーハーなのでわりとノリノリで応援してくれてるんですけど、妹は「そういうお姉ちゃんあんまり好きじゃない」と。

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