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「桂田社長はほとんど来ない」「口癖はやっとくー」元事務員が明かす「知床遊覧船」の実態

source : 週刊文春

genre : ニュース, 社会

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社長は「分かったわ」「やっとくー」が口癖

 国土交通省は桂田社長が沈没した観光船の引き上げについて「可能な限り対応したい」と話したことを明らかにしている。しかし、渡辺氏はその言葉を額面通りには受け取れないという。

「社長は『分かったわ』『やっとくー』が口癖。私も予約管理など業務上必要なパソコンの購入を申し出たら、『買うわ』と言われたものの退職するまで実行されませんでした。入社時に『甲板員としての採用なので、いずれ船舶免許を取らせる』という約束もしたのですが、反故にされました」

 事故後、桂田社長は地元の信金を訪問して今後の資金面について相談。会社側は保険会社とも補償について協議を重ねている。

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「私は会社に不信感を持ったこともあって、1シーズンで退職しました。退職を申し出ると桂田社長は『あ、分かったわ』とだけ言い、人をなんだと思ってるんだと感じましたね。社長が経験や技術を持った従業員を辞めさせなければ今回の事故は起きなかった。これからは遺族への対応をしっかりとやっていただきたいと、とにかく願っています」

 4月27日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および4月28日(木)発売の「週刊文春」では、桂田一族が、知床の観光ビジネスで大きな影響力を持つに至った歴史、“素人船長”の仕事ぶり、隠されたもう一つの事故、オーナー直撃の一問一答など大きな悲劇を生むことになった“強欲一族”の罪を5ページにわたって取り上げている。

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