昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

「ジャニーさんしか、俺のことを認めてくれなかった…」 錦織一清(56)が退所前にジャニーさんと話した“2時間の電話”

錦織一清インタビュー#2

2022/05/19

 1985年に『仮面舞踏会』でデビューした少年隊。錚々たるメンバーのジャニーズ事務所において、少年隊はトップアイドルとして一世を風靡した。しかし、リーダーの錦織一清さんは、華やかな世界と、生まれ育った環境とのギャップを感じたこともあったとか。長年在籍したジャニーズ事務所を、2020年末に退所して約1年半。錦織さんは今何を思うのか。(全3回の2回目/#1#3を読む)

2020年に独立し「あぁ、やっと元の俺に戻れた」と語る錦織一清さん (撮影:佐藤亘/文藝春秋)

「あぁ、やっと元の俺に戻れた」

――2020年12月31日にジャニーズ事務所を退所されて約1年半。今、どんなことを思いますか。

錦織 やっと元の自分に戻れた。僕が生まれてから、僕が世間から芸能人って認識されるまでの自分っているじゃないですか。今はそれに近い。あぁ、やっと元の俺に戻れた。やっと、元いた場所に帰って来られたって気がしてならないんです。

――時を経て、原点に戻ってきたような?

錦織 もちろん、周りからチヤホヤされて、自分でも勘違いしてたなって思う時期もありましたよ。でも、ずっと煌びやかな世界にいて、「おい、俺はどこまでいっちゃうんだろう……」って感じることもあった。実際、そのままどこか行っちゃう人もいるじゃないですか。でも、俺はちゃんと元に戻れたなって。

――アイドル時代も含め、どこか自分ではないような感じがしていたのでしょうか?

錦織 アイドルも、あれはあれで俺の一部ではあるんだけど……。確かにピンクの衣装を着たり、スパンコールをつけたり、歌うたいとかやってたよ。でも、かなり本意じゃなかったというか。あんまり正直に生きてなかったと思う。

 たとえばさ、漫画の世界観で言うと、俺は少女漫画とかキラキラしたフォルムってどうも苦手なのよ。俺の世界観は、梶原一騎さんの『空手バカ一代』とか『巨人の星』、『あしたのジョー』とか、そんな感じが好きなんですよ。

「俺の世界観は、梶原一騎さんの『空手バカ一代』とか『巨人の星』、そんな感じが好きなんですよ」 (撮影:佐藤亘/文藝春秋)

 だから当時、『夜のヒットスタジオ』でよく一緒に出ていた一世風靡とか、いつもカッコいいな!って思ってた。ちょっと不良みたいでさ。背広に白いTシャツだよ。カッコよくなかった?

――カッコよかったです!

錦織 どっちかというと、「男らしさとは何か?」とか、生き様を気にしちゃってる方だったからね。俺がカッコいいって思うのは、生まれたばかりの赤ん坊とかいてさ。嫁と子どもを食わすために、いわゆるエレベーターがついていないようなコーポに住みながら、生活を守るために長距離トラックを走らせてるような男がカッコいいって思うから。だから「アイドルってカッコいいのか?」ってずっと疑問だった。それは今でも答えは出てないけど。

z