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「しかし、33歳で新任検事になると朴槿恵元大統領の事件など政界捜査で頭角を現し、文在寅大統領に検事総長に抜擢されました。エリートや2世政治家が多い韓国において、権力とは正反対のひととして無党派層にも支持されています。

 尹大統領は国家元首となったことで『検察と距離を置く』とも発言していますが、根本は政治家じゃなくて検事なんだと思いますよ。巨悪を許さないという共通の問題意識が小池検事との友情につながったのでしょう。検事総長という立場で、他国から駐在している一検事と親交を持つというのはなかなかできないことですから」(同前)

 4月15日、朝鮮日報は尹錫悦大統領の就任式に小池検事が招待されたことについて、こんな記事を掲載している。

「日韓関係が困難でも検事の友情は変わらない」

 2019年8月、大検察庁(日本の最高検)の食堂で、検事総長だった尹錫悦大統領と小池検事らが会食。当時、韓国に駐在していた小池検事の送別会を兼ねていたようだ。記事では《「韓日関係が困難な状況になっても正義を実現する検事の友情は変わらない」と尹大統領が発言した》という知人談が紹介されている。

左から2番目が小池検事、その右が尹大統領「朝鮮日報」より

 前述の法務省関係者が明かす。

ヒラ検事を国賓級で招待「裏があるのではないか」

「小池検事の招待については、大統領自らというよりも、朝鮮日報の記者がリストに入れたという情報が入っています。日本以上に報道機関が国と近いのが韓国で、記者にもこのような権限があるようです。読売や産経が自民党を擁護する論調を張るのとレベルが違い、国の行事にマスコミが口を挟める。しかも朝鮮日報は社風として、文在寅氏に批判的で、尹錫悦新大統領支持のスタンスです。しかしなぜ、わざわざ場違いなヒラ検事を国賓級の扱いで招待したのか。何か裏がある気がしてなりません」

 慰安婦に徴用工……。文在寅政権と安倍晋三政権がこじらせた、両国間の問題は山積している。

©getty

「いずれも今年が節目と言われています。特に徴用工問題は韓国の裁判所で三菱重工業など日本企業の資産売却手続きが進行中で、年内に資産が現金化される可能性があります。万が一そうなれば日本の反発は必至。未来永劫、両国関係は冷え切ったままでしょう。そんななか、新大統領は外相に日本での留学経験がある朴振氏を指名しており、対日関係改善を重視する姿勢を見せています」(国際部記者)

 政権交代により、韓国国会は野党が第1党のねじれ国会となる。外に目を向ければ、冷え切った日韓関係に過激化する北朝鮮とまさに内憂外患の新大統領。弱体化された出身母体である検察との距離も難しい。

 “検察側の大統領”は日本との外交をどのように舵取りしてくのだろうか。

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