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それを可能にしたグーグルの一番の課題が、「自分の脳や心の検索」。外部の情報は無限に収集できても、肝心の自分の中にある情報を深掘りできていない現状に注目し、その探求に乗り出した第一歩がマインドフルネスだったのだ。

「ソファでボーッとしているだけ」棋士・羽生善治の休日の過ごし方

ちなみに、僕が今までお会いした人の中で最も「マインドフルネスな人だな」と思ったのは、棋士の羽生善治さんである。

ある番組で対談したときに、「羽生さんは、休みの日は何をされているんですか?」と質問したことがある。すると羽生さんは、「ソファに座ってのんびりしている」とのことだった。「のんびりって、本を読んだり音楽を聴いたりしているんですか?」と尋ねると、「いや、ただソファに座って何時間もボーッとしているだけです」と、驚きの答えが返ってきた。

これは有名な話だが、羽生さんは将棋を指すとき、1000手先まで読んでいるという。一つの手を考えるのに約1秒かかるので、次の一手を指すのに1時間かかることもあるのだそうだ。名人戦ともなると、朝の9時から夜の9時まで将棋を指し、それが丸2日間続くことになる。常人には到底不可能なほどの、すさまじい集中力と情報処理能力が求められることは、想像に難くない。

そう考えると、羽生さんがオフの日に何時間も「ボーッとしている」というのも、納得がいく回答かもしれない。僕を含め多くの人にとって、何もせずに何時間もボーッとすることは逆に難しい。

でも、羽生さんほど普段から脳をフル回転させている人は、休日は脳を空っぽにして、デフォルト・モード・ネットワークが働くマインドフルネス状態にしていないと、リフレッシュできないのだろう。

逆に言えば、普段から独創的でいるためには、マインドフルネスをモノにしていないといけないということだ。

ネット上の情報はほとんどが自分の糧になっていない

デフォルト・モード・ネットワークが働くのは、もちろん、パソコンやスマートフォンに触れていないときだ。

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