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デジタルデトックスはすでに各所で言われていることではあるが、マインドフルネスだけでなく、本質的な意味で情報を自分の糧にするためにも、習慣づけることを強くおすすめする。

現代はまさに情報の海だ。30年前までは、美味しいお店を知っていたり最新の話題を披露したりする知識の豊富さが大きな武器だったが、今はそれが標準装備になってしまった。

ところが、その分僕たちが博識になったかと言うと、答えはおそらくノーだろう。

詳しくは『スマホ脳』にも明記されているが、人は何かを記憶するとき、脳の細胞間のつながりに変化が起きる。

短期間の記憶であれば、既存の細胞間のつながりを強化するだけでよい。しかし数カ月、数年、あるいは一生残るような長期記憶をしようとすると、細胞間に新しいつながりをつくり、新たなたんぱく質を形成する必要がある。

仕入れた情報を消化するには時間がかかる

さらにそのつながりを強化するために、そこを通る信号を何度も発信しなければならない。新しい情報を自分の知識として蓄えるプロセスは、脳が最もエネルギーを必要とする作業なのだ。

加えて、脳内でその情報を分析し、消化するためには一定の時間がかかる。デフォルト・モード・ネットワークもそのための回路の一つだが、情報を目で見て理解することと、それを自分のものとして消化することは全く別の作業なのだ。

インターネットでいくら豊富な情報を仕入れても、その大半は、脳の外にそのまま垂れ流しているようなものなのである。

集中力の低下も深刻だ。デジタル時代になって、本を集中して読めなくなったり、じっと座って映画を1本観られなくなったという人は多い(ストーリーを短縮した「ファスト映画」も問題になった)。

リンク先を瞬時に飛び回り、「この記事は○分で読めます」という注意書きをチェックしながらスピーディーに情報を収集していく思考の速さは、一つのことにじっくり向き合うプロセスと対極にある。

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