昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

目指せ“楽天のイチロー” 武藤敦貴が首位打者をとる日

文春野球コラム ペナントレース2022

「パパ、あの人、ちゃんとボール拾いもしてるで?」

 先日、阪神ファンの息子と阪神甲子園球場で行われた阪神vs楽天の試合を観戦した。試合開始1時間半くらい前に到着し、試合前練習も少し観る事ができた。楽天のバッティング練習も最後の一人が打ち終わり、片付けに入ると、先程までゲージの中で快音を残していた選手みずからボール拾いの手伝いをする。背番号50、武藤敦貴だ。

デビュー当時のイチローとむちゃくちゃ被る

息子「なんか人気でそうやなぁ」

かみじょう「なんでなん?」

息子「だって細いけどなっ、もし僕が楽天ファンやったら応援したいもん」

“細いけどなっ”はよくわからないが、ボール拾いを手伝う武藤選手をフェンス越しにずっと見つめる息子は何かを感じていた。確かに細い。すらっと長い脚にウエストをぐっと絞り、上半身のユニフォーム面積が他の選手よりあきらかに小さい。高卒3年目の20歳、いわゆるまだプロ野球選手の身体にはなっていない。のか? いや、待てよ。違う、そのユニフォームの着こなし、誰かに似ていないか??

 誰かに……そうだ、デビュー当時のイチロー選手だよ、そうだよ。

 94年に210本ものヒットを量産する直前のイチローとむちゃくちゃ被るのは僕だけだろうか。

武藤敦貴

 ちなみにイチローは身長180センチ79キロで武藤敦貴は178センチ78キロ(Wikipediaの情報です)。あれ? ほぼサイズ同じ。イチローってそんなに細い? 武藤の着痩せなのか? とにかくサイズも同じ。

 そしてそれは見た目だけではない。高校時代はピッチャーをやっていて、ドラフト4巡目指名で、現在はライトを守っているところも同じなのだ。

 昨年のスプリングキャンプでは首脳陣からの評価も高く一軍キャンプで揉まれ、シーズンも44試合で一軍に居続けた。ルーキーイヤーは右肩の故障もあり2軍で3試合に出場しただけなのを考えると、ほぼほぼ高卒すぐに一軍に帯同させたいそのポテンシャルは皆が認めるところなのかもしれない。

z