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《安倍元首相銃撃》「最も影響力あるシンパ」山上容疑者が統一教会批判のブログ運営者に出した手紙

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genre : ニュース, 社会

山上徹也容疑者が男性に送った手紙のコピー=17日

 安倍晋三元首相が奈良市で銃撃され死亡した事件で、無職山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で送検=が事件前日、安倍氏の殺害をほのめかす手紙を中国地方に住む男性に送っていたことが17日、分かった。手紙には母親が入信する世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への恨みを記述。安倍氏を「本来の敵ではない」としつつも「最も影響力あるシンパ」とし、「もはや死の影響を考える余裕はない」と襲撃を示唆していたという。

 男性は実名で統一教会の活動を批判するブログを運営しており、手紙はブログに載せていた住所に届いた。山上容疑者は7日に岡山市内の安倍氏の演説会場周辺を訪れながら襲撃を断念したことが分かっており、消印から、手紙は会場に着く前後に同市内で投函(とうかん)されたとみられる。

 男性によると、A4用紙1枚に印字した手紙と山上容疑者の親族らが教会側と交わした合意書のコピーが同封され、合意書には同容疑者の氏名も記載されていた。「因縁は30年前にさかのぼる」と書き出し、「母親の入信から、億を超える金銭の浪費、家庭崩壊、破産」と自身の生い立ちなどを振り返った上で、「私の10代は過ぎ去りました」と深い恨みをつづっている。

 襲撃については「銃をせっせと作っている」「(統一教会創始者の)一族に死んでもらうつもりだったが難しい」などの記述があり、安倍氏に関しては「苦々しくは思っていましたが、本来の敵ではない。あくまでも現実世界で最も影響力のある統一教会シンパの一人にすぎません」とした。その上で「安倍(元首相)の死がもたらす政治的意味、結果。もはやそれを考える余裕は私にはありません」と追い込まれた心情を吐露している。

 手紙の内容は山上容疑者の供述とおおむね一致する。同容疑者は奈良県警に「団体トップを狙っていたが、新型コロナウイルスの影響で来日しなかった」と標的を変えた経緯を話しており、事件で教会への批判を喚起しようとした可能性もある。

 同容疑者はブログの読者だったと明かしたといい、男性は「誰にも相談できず、最後に思いを誰かに伝えたかったのでは。事件を起こす前に会いに来てくれていれば」と悔やんだ。

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