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こうした行き場をなくしたキッズたちに食事を与え、“悪い大人たち”から守るという名目で活動してきたのが、歌舞伎町卍會である。
代表を務めていた「ハウル」こと小川雅朝氏(32)は多くのキッズに慕われていたが、16歳少女を自宅に連れ込んでみだらな行為をしたとして6月22日に逮捕され、歌舞伎町卍會も6月末に解散を発表した。元メンバーは、ハウルへの怒りを隠さない。
「歌舞伎町卍會は子供たちを守るチームだったはずなのに」
「『ハウルが女の子を自宅に連れこんでいる』という噂は前からあったのですが、ハウル本人が否定していたのでハウルを信じるメンバーが多かった。6月に逮捕された直後も『少女にはめられたんじゃないか』という声が大きく、ハウルや卍會を守るためにマスコミから取材を受けた際の想定問答集も作られていました。ただ事件発覚から時間が経つにつれて被害にあったという子が次々と現れ、ハウルの卑劣な行為は疑いようがなくなってしまった。歌舞伎町卍會は子供たちを守るチームだったはずなのに代表自身がその信頼を裏切っていたわけです。その反省を示すためには、解散しかありませんでした」
一斉補導後にトー横広場を訪れると、「警察に声をかけられたら逃げよう」と小声で話すキッズらしき子が数人いる他は地面に座り込んで酒を飲む外国人グループなどがいるばかりで、ガランとしていた。
トー横に集まれなくなった少年少女たちは、今後どこに向かうのか。問題は全く解決していない。