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「『子どもを産め』と言ってくる人は無責任だしお節介」子どもを産まない選択をした35歳女性が感じている“生きづらさ”

菅原恵利さんインタビュー #2

2022/07/30

 近年、「DINKs」という生き方が再び注目されている。DINKsとは「Double Income No Kids」の略で、子どもをつくらない選択をした共働きの夫婦のことを指す。

 フリーランスのYouTuber・ライターの菅原恵利さん(35)も、DINKsになることを決断した1人だ。2017年に5歳年下の男性と結婚した菅原さんは、入籍前から「子どもを産まない」と公言。「私たち夫婦がそのスタイルを選択しただけで、子どものいるご家庭には、また違った幸せがあるのだろうと思います」と自身のスタンスを語る彼女だが、その選択について、周囲から非難されることもあったという。

 菅原さんのもとには、どんな声が届いていたのか。また、子どもを産まないと決めた彼女が考える、“家族のあり方”とは——。(全2回の2回目/1回目から続く)

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菅原恵利さん

◆◆◆

夫とはすごく仲が良くて、“家族”になってきた

――夫の拓也さんと結婚して5年ですよね。現在の夫婦関係はいかがですか?

菅原恵利さん(以下、菅原) すごく仲が良いです。ご飯の時間も、お風呂の時間も、ずっと話していますね。私たちはふたりともフリーランスで、自宅の部屋で並んで仕事をすることが多いので、その時間もよく雑談しています。

 私たちの優先順位は「仕事よりも家庭」なので、お互いに話したいことがあったら、なるべく夫婦の時間を取るようにしているんです。

2017年に夫・拓也さんと結婚した菅原さん

――夫婦喧嘩はしないのでしょうか。

菅原 しますけど、最近は深刻な喧嘩はしてないかな。昔は離婚を考えるような喧嘩も結構ありました(笑)。夫は私と四六時中一緒にいたいタイプで、正直うっとうしいなと思っていたんです。

 それに、結婚した当初は私も夫も、「自分のほうが家事をしている」「自分のほうが仕事をうまくやっている」と自分の主張を押し通して、相手に求めてばかりだった。だから夫婦関係も上手くいかなかったのかなと。

 でも結婚から5年が経って、私たちが少しずつ“家族”になってきたから、24時間一緒にいても仲良く暮らせるようになったんだと思います。

――“家族”になってきたというのは?

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