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海外でのマーケティングに宗教は不可欠な要素

多くの日本人にとって、宗教は関心を持ちにくいテーマの1つです。

特定の宗教を信仰していない日本人が宗教を意識するのは、冠婚葬祭や初詣、お墓参りなどでしょうか。しかし日常に戻れば、特に意識することもありません。

一方海外では、人のバックグラウンドを示す重要な要素として宗教が存在します。

日本のように、多くの人が宗教に関心を持たない国と、国民の多くが特定の宗教を信仰している国では、生活者と宗教の距離がまるで異なります。その違いは、マーケティングにも大きな影響をおよぼします。

日本の国内市場でも、ハラール食対応(イスラム教の教えに沿って加工・調理された食品を提供すること)など、少しずつ宗教を視野に入れた動きが目立ってきました。

しかし、マーケティングを進める際に宗教が積極的に考慮されるテーマになることは少ないでしょう。

ただ、海外ではそうはいきません。多くの国で、宗教はその国の人々の生活に密着し、教育、食事、働き方など、さまざまな部分で大きな影響をおよぼしています。

どこにいてもイスラム教徒がお祈りできる時計

例えばイスラム教徒の人たちは、毎日決まった時間にお祈りをします。現地法人があれば、お祈り用のスペースの確保を意識する必要も出てきますし、その時間に合わせた休憩時間の確保も考慮しないといけません。

宗教は生活に密接に結びついているため、当然、消費にも影響をおよぼします。先ほど挙げたハラール食対応もそうですし、宗教的な習慣によって日本人が思いもよらない市場が形成される傾向にあります。

G-SHOCKで有名なカシオでは、イスラム教のお祈り習慣に合わせて、どこにいてもお祈りするタイミングと方角がわかる時計を開発、販売しています。これは、宗教的習慣によって生まれるニーズを上手く捉えた事例と言えるでしょう。

インドネシアでは「洗いやすい生理用ナプキン」が売れる

宗教的習慣が消費行動に影響する例として、インドネシアでは使い捨て生理用ナプキンは捨てる前に「洗う」習慣があります。それは再利用のためではなく、宗教的な理由から、体液をそのまま土に還すことは良くないことだと信じられているからです。

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