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「時間の流れが変わる…!」栗山千明と旅する奈良・吉野山。「秋の吉野」がおすすめの3つの理由とは

2022/10/31

PR提供: JR東海

奈良の吉野といえば、日本有数の桜の名所だが、"秋の吉野”も負けず劣らず、唯一無二の魅力にあふれている。俳優の栗山千明さんが「吉野の秋旅」を体験。「歴史あるお寺」「グルメ」「山歩き×現代アート」の3つの観点から"1000年続く吉野の里"を堪能した。

金峯山寺・蔵王堂前にて
金峯山寺・蔵王堂前にて

「奈良や京都を紹介する旅番組に出演したことがありますし、奈良には何度も来たことがありましたが、吉野は今回が初めて。『吉野に着いたら、どこに行こうかな』とあれこれ考えているうちに、あっという間に着きました」

そう話すのは俳優の栗山千明さん。東京からは東海道新幹線で京都まで行き、近鉄特急に乗り換えて吉野という旅路だ。吉野駅からは、現存する日本最古のロープウェイ「吉野大峯ケーブル」に乗って吉野山駅へ。レトロな車内から吉野山の景色を楽しむことができる。

©photolibrary
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「吉野山に近づくにつれ、風に混じってスギやヒノキみたいな木の香りが漂ってきました。吉野川の穏やかな流れもとてもきれいで、わくわくしてきました!」(栗山さん)

11月に特別公開される青き巨大秘仏。修験道の聖地を訪れる

奈良県のほぼ中央に位置している吉野町。清流で知られる吉野川が流れ、大峰連山が悠々と連なっている自然豊かな場所で、平安時代には修験道の聖地となっていった。

※金峯山寺蔵王堂内は特別に許可を得て撮影しています。
※金峯山寺蔵王堂内は特別に許可を得て撮影しています。

吉野山のシンボルでもある金峯山寺(きんぷせんじ)は、修験道の聖地。2004年には、国宝の本堂である蔵王堂と正門に当たる国宝・仁王門、重要文化財・銅の鳥居が、ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産の一つとして登録された。蔵王堂の内陣には日本最大の秘仏である本尊金剛蔵王大権現が三体祀られており、普段はそのお姿を見ることはできないが、70年ぶりに解体修理を行っている仁王門(2028年完成予定)の勧進のため、今秋は11月1日(火)〜30日(水)にご開帳が行われる予定だ。

白鳳時代に役行者(えんのぎょうじゃ)が開創したと伝えられており、令和の今も全国の修験者や山伏が集う場となっている
白鳳時代に役行者(えんのぎょうじゃ)が開創したと伝えられており、令和の今も全国の修験者や山伏が集う場となっている

「蔵王堂の存在感の大きさに驚きました。すごい! 荘厳さがひしひしと伝わってきます」(栗山さん)

この金剛蔵王大権現は、白鳳時代に役行者が厳しい修行を行っている時の出来事に由来する。役行者が「苦しみの中に生きる人々をお救いください」と願い続けたところ、柔和な表情を浮かべる釈迦如来、千手観音、弥勒菩薩の三仏が現れたという。しかし、役行者はこのような優しいお姿のままでは現世を救えないと考え、祈念を続けた。その末に現れたのが、荒々しいお姿の金剛蔵王大権現。そのお姿を役行者が山桜の木に刻み、それが金峯山寺のご本尊の元になったとされる。

金峯山寺蔵王堂の秘仏本尊金剛蔵王大権現三体。今秋の特別ご開帳は11月1日から11月30日まで
金峯山寺蔵王堂の秘仏本尊金剛蔵王大権現三体。今秋の特別ご開帳は11月1日から11月30日まで

「大変恐ろしいお姿で、全身は青黒いお色をなさっていますが、この色は慈悲と寛容の心を表しているといわれています」(金峯山寺・田中岳良さん)

その金剛蔵王大権現が祀られている蔵王堂は高さ34mもあり、圧倒的な存在感を放っている。創建以来、焼失と再建を繰り返し、現在の建物は1592年に再建されたもの。柱の数は全部で68本あり、杉や檜、松だけでなく、つつじや梨といった珍しい木材も用いられている。蔵王堂の大きな柱の1つに触れ、「力強さを感じますね」とつぶやく栗山さん。

「せわしない東京から来ると、吉野では時間の感覚が変わるような感じがします。自然豊かなところで、蔵王堂のひさしの下に入ると、遠くから緑をまとった風が流れてきて、すごく気持ちがいいですね」(栗山さん)

吉野山から南に24kmのところにある山上ヶ岳(大峯山)の頂上には、山上蔵王堂(大峯山寺)がある。ここが蔵王権現を初めてお祀りした修験道の聖地中の聖地だ。しかし、今でも女人禁制を守らなくてはならないほどの険しい岩山の上にあるため、誰もが参拝できるわけではない。

金峯山寺蔵王堂の秘仏本尊三体のうちの中尊
金峯山寺蔵王堂の秘仏本尊三体のうちの中尊

「多くの方々がお参りできるようにと、山下のここに同じ蔵王権現をお祀りした蔵王堂(金峯山寺)が建てられたのです。蔵王堂が木の皮をはいだだけの自然木だけで作られているのは、蔵王堂に入った時に、修験道の修行で山の中に入るような雰囲気を感じてもらうためではないかと思うんです」(金峯山寺・田中岳良さん)

田中さんの話にじっくりと耳を傾ける栗山さん。

「蔵王堂はもちろんのこと、お祀りされている秘仏など、一つひとつに圧倒されました。間近に見たり、触れたりして体感することでエネルギーをもらった気がします」(栗山さん)

INFORMATION

金峯山寺
住所:奈良県吉野郡吉野町吉野山2498
電話番号:0746-32-8371
※拝観時間や拝観料等、詳細は金峯山寺公式サイトをご確認ください。

吉野の歴史ある3蔵元。個性豊かな日本酒を飲み比べ

「私はとても食いしん坊で、お酒を飲むのも大好きなので、旅先での食とお酒は大きな楽しみです!」

吉野の旬を感じられる料理を提供している「季節料理 初音」に立ち寄った栗山さんのお目当ては日本酒。テーブルについた栗山さんの前に置かれたのは、3蔵元の地酒だ。吉野は大峰山系を中心とする清水に恵まれ、古来より酒造が盛んだった。歴史ある3蔵元が今も吉野で酒造りを続けている。早速、1杯ずつ丁寧に味わう栗山さん。

「それぞれに個性があっておいしいですね!」(栗山さん)

瞳をキラキラとさせて満面の笑みを浮かべる栗山さんからは、本当にお酒が好きな様子が伝わってくる。

「猩々」を作る北村酒造は、吉野川の川沿いの吉野上市で1788年に創業。山間の傾斜に合わせて階状(きざはしじょう)になった土蔵造りが特徴だ。「花巴(はなともえ)」を作る美吉野醸造は1912年に創業し、吉野の風土に寄り添う酒造りを目指している。2017年からはすべての酒を自然醸造に切り替え、奈良県内の契約栽培米でお酒を作っている。北岡本店は、吉野が宿場町として栄えていた約400年前に創業。神武天皇が吉野山中で迷った時、天の神が道案内としてつかわした鳥の「やたがらす」を冠した日本酒を作っている。

お酒とともに出された、吉野の旬の食材を生かした「初音膳」も、一つずつ丁寧に味わっていた栗山さん。味覚からも吉野の魅力を感じ取っていた。

INFORMATION

季節料理 初音
住所:奈良県吉野郡吉野町吉野山2682
電話番号:0746-32-8455

吉野山系が一望できる絶景テラスで本葛スイーツを

地酒の飲み比べとランチで満たされたところで、次に食べたくなるのがスイーツ。吉野といえば吉野葛も有名だ。1851(嘉永4)年創業の「葛の元祖八十吉」花山店は、吉野の山々を見渡せる絶景テラス席が人気の店。

「ちょうどテラス席の下の部分がもみじの木なので、特に秋は真っ赤に色づいて、とても美しいんですよ」(代表取締役社長・村田圭亮さん)

栗山さんも、店内に入った途端、目の前に広がる山々の風景に圧倒された。

透明できらきらと輝く葛きりを箸ですくい、自家製の黒みつをつけて味わう栗山さん。「とろとろでちゅるちゅるとした食感がいい! さっぱりして食べやすいです」と感嘆の声をあげた。

目の前には、どこまでも広がる青い空と、緑に覆われた山々。心地よく吹き抜ける風と、喉ごしのいい葛きりが、幸せな気分にさせてくれる。

INFORMATION

八十吉 花山店
住所:奈良県吉野郡吉野町吉野山25
電話番号:0746-32-8739

柿の葉寿司の食べごろは何日目?

吉野葛と並ぶ吉野の名物といえば柿の葉寿司。銅の鳥居横にある「柿の葉すし ひょうたろう」だ。柿の葉寿司は奈良の名物として知られているが、一説には吉野が発祥の地とされている。

関西で仕事があると、帰りに新幹線の駅で柿の葉寿司を買って帰るのが楽しみだという栗山さん。

「10代の頃から、関西といえば柿の葉寿司。美味しくて大好きだからよく食べていたのですが、吉野がルーツだとも言われてるんですね!」(栗山さん)

同店では、昔ながらの塩だけで〆た鯖を使った柿の葉寿司を作っている。薄く切った鯖をあつあつの酢飯に乗せ、抗菌作用があるといわれる柿の葉でくるむことで、鯖の発酵を促す。そのため、作った当日よりも、鯖の塩気が旨味へと変わり、柿の葉と酢飯がなじんだ2日目に食べるのが一番美味しいといわれている。

創業51年目となる「ひょうたろう」の柿の葉寿司は家族で手作りしており、1日に作れる柿の葉寿司にも限りがある。

「店舗はここにしかないので、ぜひ吉野に来たらうちの柿の葉寿司を食べてみてほしい。そして、またいつか買いに来てくれるとうれしいですね」(3代目・水本幸太郎さん)

同店の柿の葉寿司は人気で、昼頃には売り切れてしまうため、事前に電話で予約をしておくのがおすすめだ。

INFORMATION

ひょうたろう
住所:奈良県吉野郡吉野町吉野山429
電話:0746-32-3070

吉野の山奥に突如アートが出現

吉野の豊かな自然には、さまざまなものを育む力がある。11月13日まで吉野町、天川村、曽爾(そに)村の奥大和と呼ばれる広大なエリアで「MIND TRAIL 奥大和 心のなかの美術館」が開催されている。

「吉野山系」(力石咲)
「吉野山系」(力石咲)

吉野町は「森」、天川村は「水」、曽爾村は「地」というテーマがあり、各地を歩きながらアート作品を鑑賞、体験できるというものだ。2020年に始まり、今年で3回目となる。トレッキングコースも設定されており、電波が届かない場所でも現在地が確認できるアプリ「YAMAP」を頼りにアート作品を探すのがおすすめだ。

吉野の絶景スポット「花矢倉展望台」から山道を進んでいくと、「吉野山系」(力石咲)が展示されていた。修験道の聖地・吉野山の森に溶け込むように配されたアートを眺めていると、さまざまな思いがかきたてられるようだ。

栗山さんは、金峯山寺の参道沿いに展示されていたアート作品を鑑賞。今は廃墟となった民家を活用し、ハンモックに揺られながら「モビール景」(大原大次郎)を眺めたり、鏡に映った景観を取り込んで回転し続ける「空の時計」(井口皓太)を興味深そうに見つめたりしていた。

「こんなところにアートが? と意外に思うところにあって面白かったです。吉野という大自然のたもとで紡がれているアートは、現地に来てみないとわからないものの一つだなと思いました」(栗山さん)

INFORMATION

MIND TRAIL 奥大和 心の中の美術館
https://mindtrail.okuyamato.jp/
※本年度のマインドトレイルは11月13日(日)をもちまして終了しました。

吉野の魅力を再発見し、エネルギーをもらう

吉野の豊かな自然の中で、文化や歴史に触れ、土地が育んだものを味わい尽くした栗山さん。静かでゆったりとした時が流れる吉野を堪能することができた。仕事柄、国内外問わず出かけることが多い栗山さんだが、海外に行くたびに日本の地方の魅力に気づくという。

「日本に住んでいても、まだまだ知らない場所はたくさんあります。奈良は修学旅行で来たことがある人も多いと思いますが、当時は引率されるがままに見ていただけだったと思うんです。私もそうでしたし。でも、もったいないことしたな~、って。年齢を重ねていろんな見え方ができるようになったこともありますが、奈良は、改めて掘り下げていくにはすごくいい場所じゃないかと思うんです」(栗山さん)

©PIXTA
©PIXTA

栗山さんは、2015年に公開された映画『種まく旅人 くにうみの郷』で、淡路島に出向し、淡路島特産の玉ねぎ農家に寄り添う農林水産省の地域調査官を演じた。この時、その土地ならではの食に目を向けることの大切さに気づいたという。この旅でも、地酒や吉野葛、柿の葉寿司などを通して、吉野の魅力的な食文化を垣間見ることができた。

「実はそれまで、スーパーでどこの産地のものかを気にしていなかったのですが、映画に出てから気にするようになりました。食材への向き合い方が変わり、それもあって、旅先でその土地ならではの美味しいものをいただくのは最高だと、より実感するようになりました」(栗山さん)

古い歴史を持つ奈良は、さまざまなものの発祥の地でもある。食文化に目を向けただけでも、うどんやまんじゅう、豆腐やお茶などが奈良にルーツがあるといわれている。栗山さんが舌鼓を打った吉野の地酒にしてみても、奈良市内にある正暦寺が清酒発祥の地とされている。濁り酒が主流だった室町時代に、この寺で清酒を醸造し、販売した記録が残っているのだ。

「清酒が奈良発祥というのは知りませんでした! 私の好きな柿の葉寿司も吉野がルーツと言われていますし。自分の身近なものや、気になるものを掘り下げていくと、案外奈良にたどり着くかもしれませんね。奈良には派手さはないかもしれないけど、ルーツ探しや魅力の再発見など、違った楽しみ方ができそうです」(栗山さん)

吉野はこれから、本格的な秋を迎える。山々が紅葉に彩られ、11月には下千本公園や銅の鳥居、蔵王堂二天門跡などでライトアップも行われる。

「秋が深まっていく吉野もきっと素敵でしょうね。ぜひ見てみたいですね。吉野での『楽しかった!』という今回の体験が、自分の中のエネルギーになって、明日からも頑張ろうと思えそうです」(栗山さん)

提供:JR東海

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