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最初は“ロッテファン”のファンだった…なぜ生粋の東北人がロッテにハマったのか

文春野球コラム ペナントレース2022

2022/09/28

 みなさん初めまして。まさか自分がこの企画に呼んでいただけるなんて……光栄すぎます。ありがとうございます。張り切っていかせていただきます。わたくし奥山かずさ、生まれは青森、生粋の東北人です。そんな私はまさかのロッテファン。なぜロッテファンになったのか? 今回はそんなお話をさせていただきつつ、ロッテへの愛を語らせていただければなと思います。

筆者・奥山かずさ(本人提供)

ロッテファンの一体感に心を奪われた日

 私と千葉ロッテマリーンズが出会ったのは2014年。当時、楽天のチアガールをしていた友達に「私のこと観に来ない? ついでに野球」と誘われたのがきっかけです。大学進学を機に一人暮らしを始めた住居が偶然コボスタ(現在の楽天生命パーク宮城)の近くだったので、楽天が日本一になった翌年ということもあり、盛り上がりは身近に感じていました。「プロ野球のことは詳しくないけど楽しそうだから行こうかな」くらいのノリだったと思います。

 その日の感動は今も忘れません。一面ロッテファンで真っ黒に染まったライトスタンドが、大声で応援歌を歌い、選手より疲れるんじゃないかという勢いでジャンプしてるんです。その迫力と言ったらもう! めちゃくちゃ衝撃を受けました。明らかにビジターの勢いじゃないんです。野球の試合(なんならチアの友達)を観に来たはずなのに、私はライトスタンドで選手のプレーに一喜一憂する黒い塊から目が離せませんでした。それに加えて、選手の皆さんもライトスタンドに向かって帽子を取り一礼するのを見て、「なんて球団想いのファンなの! なんてファン想いの球団なの!」と、魅了されました。 その後、コボスタでパ・リーグ全球団の試合を観ることになるのですが、私の心は完全にロッテ。いや、ロッテファンの一体感に心を奪われていました。どこへでもついて行き、選手と共に闘うロッテファンのファンになってしまったのです。

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(本人提供)

 そこから、気付いたら千葉ロッテマリーンズというチームが大好きになっていました。 私は小学生の時、男の子たちと少年野球をやっていて、中・高はソフトボール部に所属していたので(どちらもそれなりにプレーできるので何らかのお誘い待ってます(笑))、野球のルールは大体わかっていたということもあり、プロ野球の試合を観ることは楽しくて仕方ありませんでした。コボスタで行われる試合は行けるだけ行き、もちろんマリンにも足を運びま した。

 余談ですがQVCマリン(現在のZOZOマリンスタジアム)に一人で観に行った時、同年代くらいの男の子に「ロッテファンです。よかったら仲良くしてください」と、裏に連絡先が書いてある大学の履修カードをもらったことがあります。今時アナログで履修カードってところが面白くて、とても印象に残っています。彼は今もライトスタンドで飛び跳ねているのでしょうか。

 話は戻って、マリンに初めて行った時驚いたのは、なんと言っても風の強さです。東京湾の潮がダイレクトに運ばれて、この潮風を浴びながら野球を観戦するのが、これまた気持ち良い! しかし、この風はプレイヤーからしたらとんでもない脅威だとも思います。外野フライが上がったと思ったら風で戻されて内野フライになったり、届かないだろうと思った球が加速してホームランになることも茶飯事。しかも聞くところによると、スタジアムの設計上、上空と下空で風向きが違うこともあるらしいのです。暴れん坊の風にしっかり適応している選手の皆様、いつもお疲れ様です。

 球場に行くと、熱いファンの方々と一緒に応援できるのが楽しいし、ユニフォームやタオルがさらに一体感を高めるから身に着けているだけで楽しいし、球場の熱気を感じながらビールを飲んだり球場オリジナルご飯を食べるのも楽しいし、勝っても負けても楽しい、とにかく楽しいのです。他の球場にも遠征したことがありますが、それぞれ特徴が あって、楽しみ方も100通りです。

(本人提供)
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