文春オンライン

連載THIS WEEK

「次期監督を報じたら取材拒否」 阪神の“メディア圧力通達”を入手

note

 DeNAベイスターズに2ー9で敗れた9月9日の試合前のことだ。阪神タイガースの広報責任者から、代表幹事社を通じて報道各社にLINEで送られてきた通達が波紋を呼んでいる。

「〈報道協力のお願い〉と題した通達で、優勝の可能性が完全消滅した後も、クライマックスシリーズ進出の可能性がある限りは、監督・コーチ人事に関する報道は自粛するように、との内容でした。また以前からそうだったのですが、藤原崇起球団オーナーや球団幹部への直接取材も、引き続き禁止するとのことでした。矢野燿大監督の退任が決まっている阪神は、優勝を逃した瞬間から後任監督の問題が連日報じられるのは確実。それに先んじて釘を刺したのです」(運動部記者)

退任が決まっている矢野監督 ©共同通信社

 広報が優勝の可能性が完全消滅することを前提にして動いているのも驚きだが、何より問題なのは、協力しない場合のペナルティも記されていたことだ。

ADVERTISEMENT

〈球団からの協力依頼に応じていただけない場合は、以降無期限で一切の球団からの報道協力を行いません〉

 として、具体例が3つ記されていた。

〈(1)球団からの情報配信停止(プレスリリース・幹事連絡等) (2)チーム関係の取材不可(代表囲み取材、会見等への参加不可) (3)インタビュー・イベント等の協力見合わせ〉