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その結果、やはり高齢になるほど、特に、35歳以降は採用されにくくなっていました。企業規模や採用担当者の属性による差は特になく(医療・教育・福祉の業界はやや年齢によるバイアスが少ない)、こうした年齢によるバイアスは広い範囲で見られました。

どの程度採用されにくくなるかというと、35歳を超えると、5歳分歳をとるごとに出身大学偏差値が10低下することと同程度の採用抑制効果が見られました。受験のときを思い返してみれば、偏差値10の差はかなり大きな差です。学校や塾などで頑張った分の教育投資効果がまるごと失われています。

その他にも、転職回数が多いほど、無職期間が長くなるほど、採用費(人材紹介費)が高くなるほど、採用されにくくなることも示されましたが、それらの効果とは独立して、年齢という要素だけで大きく人は採用されにくくなります。「35歳限界説」はかなり明確に、広く日本の転職市場に根強く残っていそうです。

※コンジョイント分析とは、主にマーケティング分野において商品やサービスの持つ複数の要素のどれが重要なのかを分析する、実験計画法と呼ばれる手法の一つ。例えば、ある人が自動車を購入する場合、色、価格、エンジン、乗車定員、メーカーなど多くの要素を総合して購入を決定する。それらの複数要素の無数にある組み合わせをすべて評価しなくても、要素を組み合わせたいくつかのカードを評価させることで項目別の影響度(効用値)を算出することができる。

かくして転職できない中高年が大量に生まれる

さきほど校内マラソン大会のような出世競争から「降りる人」や「限界を感じる人」が多くなるのは、平均で42歳ごろだというデータを紹介しました。校内マラソンにたとえているのは、同年代の「同期」を準拠集団としつつ、職種や配属にかかわらず「みな」が同じスタートでヨーイドンの出世競争を始めるからです。

最初のころは「みな」が競争しているので、その中でリードしていること(勝つ見込みがあること)が動機づけやパフォーマンスを向上させますが、40歳をすぎるころには、まだ出世の見込みが残っている、先頭集団だけの競争になります。どんな企業でも、上位のポストになればなるほど仕事の複雑性が増してポストも限られてくるので当然です。