文春オンライン

2022/10/27

source : 提携メディア

genre : エンタメ

苔っぽい匂い。小さいときに仲よかった友達のことを思い出すんです。彼女のお家のまわりが、ちょっと湿気てて、苔が生えていて。今でも苔っぽい匂いを嗅ぐと、当時のことを思い出して懐かしくなります。

あと、日焼け止めの匂いを嗅ぐと、子供のころ連れてってもらったプールや海を思い出すんですよ。私、泳げるんですけど、平泳ぎしているお母さんの背中に乗ってプカプカ浮かぶのがお気に入りで。そうやって浮かんでるときにお母さんから漂ってくる日焼け止めの匂いがすごく好きでした。夏も大好きです。

逃げてしまったことも無駄じゃなかった

 

──2019年のデビューからここまで順調に活躍されている印象ですが、デビュー前のmiletさんはどう過ごされていましたか。

もちろんいろいろな挫折もしてきましたし、音楽に出会うまではいろんなものから逃げてしまったこともありました。自分にはこれしかないっていうものもないし、夢や目標もなかった。ただ音楽や映画が好きで漠然と、いつかそういうことに関わる仕事ができたらいいなと思うだけでしたね。

でも、そんな私の歌を褒めてくれる人がいて、その出会いのおかげで今歌っている。逃げ惑ったことで今があるので、あの時間も無駄ではなかったなと思います。

──どんなことから逃げましたか?

本当にいろんなことです。勉強だって上位の成績を取るときもあれば、本当にビリに近いところまで落ち込むこともありました。人間関係もうまくいかなくて、ケンカもいろいろして、体調を崩したりすることもあった。でもそうやって逃げてでも死ななかったから、なんとかなったんだという思いが今はあります。

……結果オーライっていう人生ではあるんですが、今はあの苦しい時間があったからこそ、歌える歌があるなと思える。かつての私のような人は少なからずいらっしゃると思うので、私が歌うことでそういう人たちの力や救いに少しでもなれたらいいなと思います。

──ミュージシャンとしての挫折や悩みについてはいかがですか?