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【スーパードクター2023】45年の歴史をもつ関節リウマチ専門クリニックが行う先進の抗リウマチ薬治療

新横浜山前クリニック

2022/11/28

45年の歴史を持ち、先進の関節リウマチ診療を提供する「新横浜山前クリニック」。リウマチ専門医の山前院長による治療アルゴリズムに沿った適切な治療、リウマチ治療に精通した看護師、薬剤師や医療クラークによる医療体制により、多くの患者さんの疾患活動性を改善してきた。

院長
山前正臣
Yamasaki Masaomi
2013年より新横浜山前クリニック院長、聖マリアンナ医科大学非常勤講師。日本内科学会総合内科専門医。日本リウマチ学会リウマチ専門医。

早期診断・早期治療・早期 疾患コントロール

 当院は「厚生省早期関節リウマチ診断基準(山前)」の策定に尽力した山前邦臣前院長によって1977年に設立された。2015年に現在の山前正臣院長によって、リウマチの最新診療に対応した施設に刷新し、時代とともに進化するリウマチ治療を提供する。

 関節リウマチを診断するためには各関節の丁寧な診察が必要であり、リウマトイド因子や抗CCP抗体が陰性の血清学的陰性関節リウマチに注意する必要がある。また、膠原病や変形性関節症など似たような症状の疾患の鑑別診断が肝心だ。診断には必ず2010年のACR/EULARの関節リウマチ分類基準を用いる。

「この分類基準により早期に診断することで、関節変形を未然に予防もしくは最少化できます。そのためには、患者さんの関節症状を的確に専門的に鑑別診断できる体制が必要です。本邦においても『EAC (早期関節炎クリニック、早期関節炎外来)』が必要です」と山前正臣院長は話す。

「当院ではEACを本格的に稼働させ、実際に適切な時期に適切な治療をすることを心がけています」。(山前院長、以下同)

治療アルゴリズムと抗リウマチ薬の適切な選択

「診断が確定したら、できるかぎり早期に抗リウマチ薬を用いることが大切です」「治療薬の選択には、必ず治療アルゴリズム(診療ガイドライン)を用います」

出典;日本リウマチ学会 編集. 関節リウマチ診療ガイドライン 2020, p17, 診断と治療社, 2021改変
出典;日本リウマチ学会 編集. 関節リウマチ診療ガイドライン 2020, p17, 診断と治療社, 2021改変

 同院ではこの治療アルゴリズムに沿って治療を行い、関節リウマチの寛解をめざす。治療アルゴリズムは、各患者さんの治療フェーズに応じて治療薬を選択するためのルールで、治療を行うリウマチ専門医はこれを遵守することになる。

 治療は通常メトトレキサートなどの従来型抗リウマチ薬によって、治療が開始されることになる。万が一従来型抗リウマチ薬では治療目標を達成できない時には、生物学的製剤(バイオ製剤ともいう、TNF阻害薬、IL-6阻害薬、T細胞選択的共刺激調整薬)や分子標的型抗リウマチ薬(JAK阻害薬)を選択する。これらの治療薬を適正な時期に適切な種類を選択するために治療アルゴリズムを熟知することが大切になる。

「各々の患者さんで有効性を示す抗リウマチ薬は異なります。またお一人の患者さんでも、時期によって抗リウマチ薬を変更することもあります。現在15剤以上の生物学的製剤、JAK阻害薬を診察室で処方することができます。リウマチ専門医はこれら全てに精通する必要があります。これらの効果的な治療により、疾患活動性をよりはやく、持続的におさえます。関節の変形を減らせる時代になりました。お仕事や日常生活をなるべく元通りに過ごせるようになってきています」。

 さらにこれらの治療の進歩により、関節リウマチの関節外症状の改善にもつながっている。「関節リウマチの疾患活動性をコントロールすることで、リウマチ肺などの合併症を減少させ、動脈硬化性疾患を減らすことができます」。

 ただし抗リウマチ薬の副作用には十分注意する必要があると山前院長は指摘する。

「ご年齢、これまでかかった病気(肺の病気、特に悪性腫瘍や脳梗塞や心筋梗塞など)、現在の健康状態(腎機能、肝機能、糖尿病、高脂血症や貧血など)を考慮し抗リウマチ薬の選択や変更をしていきます」。

 残念ながら、いまだ問題となっているのは、鎮痛剤の濫用や副腎皮質ステロイドによる過剰治療だ。

「非ステロイド性抗炎症薬を用いて関節炎を治すことはできません。むしろ腎機能障害などを惹起する原因となります。またステロイド投与は少量かつ短期間にとどめるべき。そもそもステロイドを必要としない患者さんには用いないことが肝心。特にご高齢者への安易なステロイド投与により、脊椎圧迫骨折や糖尿病などの副作用をおこしてはいけないです」

リウマチ診療チームと患者さんの治療参加

 関節リウマチ治療の進歩とともに、患者さんの積極的な治療への参加が、特に重要であると考えられている。このために同院では、リウマチ診療チームを用いた診療体制に変化させてきた。看護師や薬剤師、医療クラークによる支援はかかせない。とりわけ看護師の役割については、米国や英国のリウマチ診療看護師の業務内容を精査しながら、当院の診療体制に可能な限り盛り込んでいった。

「医師ひとりで診療する時代は終わりました。看護師、薬剤師や医療クラークと情報共有しながら患者さんお一人お一人を支えていきます」

 加えて同院では治療経過、合併症や副作用などの日常診療の振り返りをおこなっている。これらの実臨床データを日常診療にフィードバックすることで、さらにエビデンスを高めた治療を行うことができる。

「My patient is my teacher. My teacher is my patient. 患者さんから学び、そこで得た知見を最先端治療という形で還元していきます」と山前院長は語る。

INFORMATION

新横浜山前クリニック
リウマチ科・内科

〒222-0033
横浜市港北区新横浜3-20-3
リバサイドビル4階
TEL.045-471-6307
https://www.y-rheum.jp/

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