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業績が悪化すると組織改革のメスが入るが…

一度、リーマンショックによる業績悪化に直面した際、オールドボーイズネットワーク解体の動きが起こり、窪田さんも協力を求められた。

「私もそのために役立つことをしました。結果として、オールドボーイズ的な動きをしていた人たちが、結構、会社を辞めたんです。でも、その後、同じようなネットワークがまた男性社員の中に出現した。始めたのは、それまで全く関与していなかった若い世代の人。もう、遺伝としか、言いようがない。蚊帳の外であっても、彼はそういう動きをちゃんと見ていて、そこに利があると思うから、踏襲したのでしょうね。普通には、そんなことは思いつかないでしょう? そして業績がいいうちは、もう解体の動きは出てこない。表面上はその中心人物の手柄になっているので、その人のおかげで給料をもらえているからと、ネットワークを退治できなくなる」

悪しき慣習が世代を超えて、連綿と受け継がれているという紛れもない実態。窪田さんはたとえ改革に至らなくとも、この事実を伝えていくことが大事だと思っている。

「再雇用で今、働いているのも、会社の本来あるべき姿というものを少しでも残したい、ちょっとでもとどめていたいという思いがあるからです。誰にも望まれていないことかもしれませんが」

なぜ、女性同士は手を組めないのか

では女性同士でネットワークを組めばいいのではないか。窪田さんがこれまでの経験で痛感するのは、「結婚している/していない」「子どもを産んだ/産まない」という「分断」を、女性側が作ってしまっていることだ。

「男の人にはそういうのが全然ない。結婚して子どももいる女性が部長になりたいと夢を話したら、独身の女性社員が『なんてぜいたくなの!』って怒ったんです。その時、すごい壁があるのを感じました。自分が選ばなかったほうの人生を選んだ同性への嫉妬です」

同じ企業の正社員同士で、これほど深い分断がある。この国で女性同士がつながり合えないでいるのは、それぞれが立場や境遇により苦しい思いを強いられているからではないだろうか。