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「選挙“だけ”に集中できる人」しか当選できない仕組み

能條さんは、地方議員の多様化は、国会議員を多様化するための第一歩でもあると話す。現在の国会議員の約4割は世襲議員か親類に政治家がいる人で、約3割強が地方議員出身だ。また、それ以外では政治家の秘書、官僚出身者などが多い。

「結局は、地域に根をはっていないと国会議員にもなれません。(国会議員への)道のりのスタートは、やはり地方議員だと思います」

ただ、今の選挙のやり方や法律は、時代遅れな面も多くあり、それが若者や女性たちを選挙に出にくくしていると能條さんは指摘する。

公職選挙法の定める選挙活動のための公的資金補助は、ポスター、選挙カー、選挙カーの運転手などに限られている。また、選挙運動は無償のボランティアが原則で、例外的に報酬を支払うことができるのも「ウグイス嬢」や「カラス」と呼ばれる車上運動員、手話通訳者など非常に限られた人に対してのみ。日本の選挙活動が、ポスターと選挙カーでの活動を前提にしていることがわかる。

「何十年も変わっていない、昔ながらのスタイルで選挙活動をすることが前提になっているんです。例えば、ハガキではなく、ネットにお金を使った方がいいんじゃないかと思います。今どき、友達の住所なんて知らないですし」

能條さんは、「制度そのものが“男性的”だと思うこともあります」という。

「1、2週間の選挙期間中、ずっと走りきれる人しか、選挙で当選できないようになっているように思えてなりません。期間中毎日、朝から晩までずっと選挙のために時間を使える人ばかりではありません。それなのに、家事や子育て、介護などを他の人に任せて、選挙だけに集中できる人じゃないと、参加ができない仕組みになってしまっています」

仲間を増やしていきたい

能條さんは、日本の、若者の政治参加を促す活動はまだまだ道半ばだと感じている。

長期的に活動しているメンバーの多さ、若者の団体を支える助成金の規模などを考えても、日本はデンマークとは比較にならないほど少ない。デンマークには、若者の政治活動を支えるエコシステムがあり、多くの専従スタッフを抱えるような規模の団体も多いという。