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【スーパードクター2023】がん、心臓病、救命救急。地域の医療の「最後の砦」として、国際水準の評価・認証を受け、高度な治療を提供

埼玉医科大学国際医療センター

2022/11/28

2007年に埼玉医科大学グループ3番目の病院として開院しました。がん、心臓病、脳卒中の高度専門医療に特化しており、総合病院・埼玉医科大学病院と連携して、ひとつの大きなメディカルセンターを形成。また、JCIによる国際水準の病院機能評価を受けており、世界最高水準の病院を目指しています。

病院長
佐伯 俊昭
1982年広島大学医学部卒。乳腺腫瘍科教授。包括的がんセンター長。日本がんサポーティブケア学会理事長。

3つのセンターで高度な専門医療を提供

 当院は「がん」「心臓病」「救命救急」のセンターを備えた、高度な治療に特化した病院です。地域がん診療連携拠点病院(高度型)、がんゲノム拠点病院にも指定されており、主に埼玉県西部、東京都の多摩地域の患者さんの最後の砦として、診療を行っています。

 包括的がんセンターでは、さまざまな「がん」のエキスパートが協力しながら、最先端のがん治療を実施。2022年7月には、放射線治療室6室、外来化学療法・遺伝子治療センターなどを備えたF棟(化学放射線治療棟)が完成。また、アジアで初めて導入した手術支援ロボット「センハンス」に続き、「ダビンチ」2台も2022年に導入しました。

 心臓病センターは新生児から小児、成人までのあらゆる心臓病を扱い、小児の人工心臓植込みの数少ない認定施設です。

 救命救急センターは、重篤で緊急性が高い患者さんを受け入れる三次救急施設です。救急搬送を断らないことを目指しており、応術率は90%以上。急性心血管センター、脳卒中センター、救急・外傷センター、がん救急を含む疾病救急を備えており、夜間もあらゆる診療科の20人以上の医師が、命を救うために全力で対応しています。

病院に入ると「ナイチンゲールとヒポクラテス」の巨大な絵が目に入る
病院に入ると「ナイチンゲールとヒポクラテス」の巨大な絵が目に入る

国際的な病院機能評価 JCI認証を取得

 当院では、従来の診療科毎の診療ではなく、横の繋がりを重視し、医療スタッフ全員で治療にあたります。「患者中心の医療」を心がけ、安心で安全な満足度の高い医療を目指しています。そのことを検証するために、2015年にJCIによる国際水準の評価を受け、日本の大学病院で初めて認証を取得。医療の質と患者の安全への対応が国際水準を満たしていることが証明されました。当時も、緊急事態であるコロナ禍の2021年に審査を受けた時にも、「私の家族が病気になった時、安心して任せられる病院です」と言っていただきました。どうぞ安心して受診してください。

病院前に建つ「乙女の像」(愛・希望・祈り)
病院前に建つ「乙女の像」(愛・希望・祈り)

国際水準で最高の治療を実践する包括的がんセンター

院内がん登録数は全国7位(2019年)で、最近10年間は大学病院で常に1番多いがん患者さんを診療しています。各診療科、消化器病センター、通院治療センターで、主に埼玉県、東京都西部のがん患者さんの最後の砦となり、治療を行っています。

最先端の機器で高精度放射線治療を提供

放射線腫瘍科
加藤 眞吾 教授
1983年群馬大学医学部卒。中央放射線部長、放射線腫瘍科診療部長。

 放射線腫瘍科では、放射線腫瘍医、医学物理士、診療放射線技師、看護師のチームで幅広いがんの診療を行っています。高精度外部照射装置、密封小線源治療装置などを備えており、正常組織への放射線量を低く抑え、腫瘍に高い線量を照射して、がんの根治を目指します。さらに、再発や転移による痛みや神経麻痺の緩和的治療としても重要な役割を果たしています。2022年7月からF棟での治療を開始。12月に設置予定のMRリニアックは、病巣を見ながら、より正確に放射線を照射することができるのが特長です。

F棟(化学放射線治療棟)
F棟(化学放射線治療棟)

エキスパートのチームが苦痛症状に対処

支持医療科
高橋 孝郎 教授
1984年長崎大学医学部卒。支持医療・緩和ケアセンター長。

 支持医療は、がんと診断された後、治療中や治療後に起きる心身の苦痛症状をやわらげ、生活の質を最大限に維持できるよう支援する医療です。支持医療を担う緩和ケアチームは医師、認定看護師、薬剤師、管理栄養士、理学・作業療法士、臨床心理士、ソーシャルワーカーらで構成され、精神腫瘍科などと連携してサポートします。現在、新患の約半数は治療を終えた方です。患者さんは臓器障害に加え、治療の副作用に苦しみ、治療後も再発の不安があることが多い。心身の苦痛症状があれば、悩まずに早めに相談してください。

支持医療のエキスパートが支援します
支持医療のエキスパートが支援します

遺伝子変異に合わせて薬剤を選択

がんゲノム医療センター
濱口 哲弥 教授
1992年三重大学医学部卒。がんゲノム医療センター長。

 ゲノム医療は、がんの発生や進行に関係すると考えられている遺伝子を解析する「がん遺伝子パネル検査」を実施し、治療効果が見込まれる医薬品を投与する個別化医療です。2019年にがんゲノム医療拠点病院に指定され、同年9月から457件のパネル検査を実施。適合する薬の投与や治験を受けた患者さんは13%ぐらいで、治療費も保険適用の3割負担で約17万円かかりますが、この検査でしか投与できない薬もありますし、適合する薬の投与で生存期間の延長が確認されていますので、治療の選択肢が広がります。

プライバシーに配慮した外来化学療法フロアー
プライバシーに配慮した外来化学療法フロアー

手術支援ロボット「ダビンチ」を導入し、より精緻な手術を実施

消化器外科
櫻本 信一 教授
1984年北里大学医学部卒。日本胃癌学会評議員・倫理委員会委員。

 消化器外科は3部門に分かれており、上部消化管外科では食道がんや胃がんなど、下部消化管外科では大腸がんや直腸がんなど、肝胆膵外科では肝臓がんや胆嚢がん、膵臓がんなどの手術を行っています。

 私が診療部長を務める上部消化管外科では、2021年に胃がん204例、食道がん72例の手術を行いました。2022年、手術支援ロボット「ダビンチ」を2台導入し、より繊細で精緻な手術を行っています。

2022年2台導入した手術支援ロボット「ダビンチ」
2022年2台導入した手術支援ロボット「ダビンチ」

 ダビンチを用いた手術は、3D画像を見ながら、4本のロボットアームを操作します。手ぶれを防止する機能を備えているうえ、人の手と同じような関節機能があるため、従来の腹腔鏡下手術よりも精緻な手術が可能です。また、狭いところや奥深いところまでアプローチできるため、人の手が入っているような動きで細かな手術ができます。さらに、体に小さな穴を開けて行うため、開腹手術に比べて傷が小さく、出血量も少ない。このため、術後の痛みも軽く、食事摂取も早くでき、早期に退院できます。保険適用であることも特長です。

画像を見ながら「ダビンチ」の4本のアームを操作する
画像を見ながら「ダビンチ」の4本のアームを操作する

 食道がんはがんの周囲にあるリンパ節を取り除くときに、反回神経を損傷すると声がかすれたり、嚥下障害が起きたりしますが、関節機能があるダビンチは神経を傷つけにくい。また、胃がんの手術では術後に膵液が漏れる膵液瘻が数%の頻度で発生し、入院期間の延長につながりますが、ダビンチだとその合併症が半分ぐらいに減少します。

 手術は医師、看護師、麻酔科医、臨床工学技士のチームで、丁寧に行います。消化器内視鏡科、消化器腫瘍科、放射線腫瘍科の医師らとともに、一人ひとりの患者さんの治療方針を決め、連携して治療し、根治を目指します。

 

■埼玉医大創立50周年記念ホームページ■

INFORMATION

2007年開院。包括的がんセンター、心臓病センター、救命救急センターで高度な医療を提供
2007年開院。包括的がんセンター、心臓病センター、救命救急センターで高度な医療を提供

埼玉医科大学国際医療センター

埼玉県日高市山根1397-1
TEL 042-984-4111
https://www.international.saitama-med.ac.jp

埼玉医科大学病院
http://www.saitama-med.ac.jp/hospital/index.html

埼玉医科大学総合医療センター
http://www.kawagoe.saitama-med.ac.jp/

この記事の掲載号

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