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11月8日はアメリカ中間選挙 全米で200人以上の「トランプ・クローン」たち、そのヤバい公約と行動

source : 提携メディア

genre : 国際, 政治

思想の近い候補者を全米に送り出している

アメリカの中間選挙が11月8日に近づいている。大統領選の間の年に行われ、連邦議員や州知事など多くの重要ポストが改選される。大イベントである大統領選に比べるとそれほど大きく報じられるわけではなく、アメリカ人にとってもかなり地味な印象があるその中間選挙で、驚くほど派手なキャンペーンを繰り広げている政治家がいる。

ドナルド・トランプ元大統領だ。

写真=EPA/時事通信フォト 2022年9月17日、米国オハイオ州ヤングズタウンで行われた「セーブ・アメリカ」集会でサムズアップをするドナルド・トランプ前米大統領。 - 写真=EPA/時事通信フォト

もちろん彼が出馬しているわけではない。自身の思想に近い候補者を推薦し、応援しているのだ。それも上院から州知事まで、全米で200人以上の候補がいると報道されている。

そのほとんどが、トランプ氏と同じく移民排斥、人工妊娠中絶反対などの極右の公約を打ち出し、2020年の大統領選は不正だったと主張している、まさに「トランプ・クローン」なのだ。

テレビを叩き壊す「ハイヒールを履いたトランプ」

そのトランプ・クローン軍団が今、選挙戦に旋風を巻き起こしている。

アリゾナ州で知事選に立候補しているキャリー・レイク候補は、「ハイヒールを履いたトランプ」という異名をとっている。彼女の強みは何といっても、テレビの元人気ニュース司会者ならではのカリスマ性だ。エネルギッシュで過激な発言には強い説得力があり、政敵を言い負かすパワーはトランプ以上という評価も。

派手なパフォーマンスも話題で、有権者向けビデオの中では「メディアは嘘ばかり言っている」といくつも並べたテレビを、巨大なハンマーで一気に打ち砕いて見せるなど、いかにも分かりやすい。

ところが地元の人に聞くとこのレイク氏、かつては民主党オバマ氏に寄付し、ドラァグ・クイーンのイベントに通い詰めるLGBTQ擁護派だったという。ところが今ではLGBTQを否定し、メキシコ国境の壁の完成と移民の排斥を主張するなど、極右の公約を声高に叫ぶ。まさにトランプ・クローンの女王に豹変したことになる。

対抗馬と僅差で当選する可能性は非常に高く、もしそうなった場合、2024年の大統領選ではトランプ候補のランニングメート(副大統領候補)になると臆測されている。