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source : 文藝春秋

genre : ライフ, 企業

開催前夜の搬入作業 華麗な売場を台車で行ったり来たり

搬入と設営。試行錯誤しながら商品を並べる ©文藝春秋

 開催日の前日は、搬入・設営という大仕事が待っています。

 日本橋三越本店は19時半で営業終了。前の催事の撤収が終わる20時半に従業員出入り口に集合。ネームプレートを受け取って、いよいよ催事のスタートを実感します。

 売場に入ると、所狭しと人が行き交っている状態。既に冷凍のショーケースが設置されていました。そこで、まずは台車をお借りして冷凍倉庫から届いている商品を売場に降ろす作業。眼鏡が一瞬で曇るほどよく冷えた冷凍倉庫から、凍えながら手早く荷物を取り出していきます。人の気配がしない長い通路を通る一方で、エレベーターから様子が見える途中階もまさに設営の真っ最中でテンヤワンヤの様子。華麗な売場の中を台車をごろごろ押しながら、真夜中の百貨店を行ったり来たり。

 日本橋三越本店の食品催事コーナーには2本の通路を挟んで11のブースと1つのイートインコーナーがあります。今回の企画では、そのうち1本の通路を挟んだ8ブースを文藝春秋が請け負う形。文春マルシェの人気の生産者7社に1ブースずつ出していただき、残りの1ブースを文春マルシェブースとして、7社以外の人気商品を1カ所にまとめて販売することにしました。文春マルシェは冷凍食品が多いので、プライスカードにはお召し上がり時のイメージが分かる写真を大きく使って貼り出します。各ブースに共通してお使いいただく、文春マルシェのオリジナル手提げ袋も大量に準備しなければなりません。

重要文化財の本館 地下迷路のようなバックヤードで迷子になる

 店舗の準備と同時にやっておくべきことが、施設の把握。重要文化財に指定されている日本橋三越本店の本館は1914年(大正3年)に竣工。その後増改築を繰り返し、1935年(昭和10年)に現在の原型になったという由緒ある建物。

 地下のバックヤードは巨大で、しかも入り組んでいます。そこに、冷凍冷蔵の倉庫や備品倉庫、休憩室、トイレなどがあるのですが、絶対に一度では覚えきれません。繋がっていると思ったところが、繋がっていなかったり。実際に「ええっと、ここはどこだっけ?」と思わずつぶやいてしまい、通りすがりの人に「どちらへ行かれますか?」と声をかけていただいて助かったこともありました。撮影不可のため、写真でお見せ出来ないのが本当に残念。

「もう、終電が無くなるから、ひとまずここまで」。一通りの準備が終わって従業員出入り口をでた時は、深夜0時を過ぎていました。翌日は10時開店。初日当番は9時にはお店に入って開店準備。絶対に寝坊は出来ません。

いよいよ開店間近…… ©文藝春秋 撮影/今井知佑