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「リニアは日本をどう変える?」 データサイエンティストの宮田裕章教授に聞いてみた

PR提供: JR東海

半世紀以上にわたって東海道新幹線が積み上げてきた歴史を継承し、さらに未来をめざすリニア中央新幹線。東京・名古屋・大阪が時速500キロで結ばれることで、日本の未来はどう変わるのか。

宮田裕章さん(データサイエンティスト)
みやた ひろあき 1978年生まれ。慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室教授。専門はデータサイエンス、科学方法論。2003年東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻修士課程修了。同分野保健学博士(論文)。著書に『共鳴する未来』『データ立国論』他
宮田裕章さん(データサイエンティスト)
みやた ひろあき 1978年生まれ。慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室教授。専門はデータサイエンス、科学方法論。2003年東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻修士課程修了。同分野保健学博士(論文)。著書に『共鳴する未来』『データ立国論』他

“失われた未来”を取り戻す

 子どもの頃から乗り物が大好きでした。なかでも、リニアモーターカーは、僕の憧れだったんです。磁力で浮上して超高速で走る、まさに未来の乗り物ですからね。僕の子ども時代、1970年代から80年代は、未来への渇望がまだ残っていた時代だったんです。「人類の進歩と調和」を謳った大阪万博の余韻もあって、これからは新しい技術で世界を変えていくんだ、と。その輝かしい未来の象徴が、リニアモーターカーでした。

 ところが、その後バブルが弾け、長い氷河期が訪れます。いわゆる“失われた30年”です。僕たち氷河期世代にとって、リニアモーターカーが実際に走るということは、“失われた未来”を取り戻す行為と近しいものを感じます。

時速500キロでの浮上走行を実現した日本固有の「超電導リニア」技術。移動に際しての二酸化炭素の排出量は航空機の約3分の1だ。
時速500キロでの浮上走行を実現した日本固有の「超電導リニア」技術。移動に際しての二酸化炭素の排出量は航空機の約3分の1だ。

 リニア中央新幹線が開通することで、日本は大きく変わることになるでしょう。東海道新幹線とリニア中央新幹線、日本の大動脈を二重系化することで、国土の強靭性が強化されるのは間違いないですし、いままで東京・名古屋・大阪でバラバラに活動していたものが一体となって、未来の可能性を拓くプラットフォームが誕生することでしょう。そうすると、その周辺の地域ももっと輝いてくるわけです。東京-名古屋が最速40分。東京-大阪が最速67分ですからね。みんなの頭の中で、東京・名古屋・大阪の距離感が変わると思います。

 中心部から中心部へ最短で到達するという役割をリニア中央新幹線が担うとすれば、従来の東海道新幹線による移動は、車窓の風景を楽しみながら、その途中のエリアの豊かさを実感するという方向に特化していくのではないでしょうか。僕も新幹線から眺める富士山が大好きですが、やはり東海道新幹線は観光のゴールデンルートなんです。地域の魅力をもっと発掘するという意味では、視点を変えれば東海道新幹線の沿線にとっても、リニアの開業は大きなチャンスになり得ます。

リニア中央新幹線が全線開業すると、東京・名古屋・大阪が約1時間で行き来できるようになる。人口約6600万人※2という巨大都市圏が誕生する。
※1 リニア中央新幹線の中間駅名は仮称です。 ※2 人口数は2020(令和2)年総務省住民基本台帳によります。
リニア中央新幹線が全線開業すると、東京・名古屋・大阪が約1時間で行き来できるようになる。人口約6600万人※2という巨大都市圏が誕生する。
※1 リニア中央新幹線の中間駅名は仮称です。 ※2 人口数は2020(令和2)年総務省住民基本台帳によります。

 もうひとつ、僕が期待しているのは、リニア中央新幹線の新駅です。例えば、地域が連携して、そこに自動運転電気バスのような新しいモビリティを導入してみたらどうでしょう。専用レーンさえあれば、今の自動運転レベル3でも運用できます。さらに、その取り組みはエネルギーの地産地消へとつながっていくことでしょう。リニア新駅とモビリティを組み合わせて地域づくりをすれば、そこに未来都市が生まれるのです。家を出た瞬間から自動運転で駅まで行って、リニアで移動。移動そのものが人生を豊かにする時間になる。そんな新駅ができるといいなと思っています。

 大都市圏へのアクセスを担保したうえで、その地域に住むということがどういう価値をもつのか。それをこれから描いていけるところに、すごく可能性を感じます。リニアが開通することで、沿線の豊かな自然と未来の利便性のどちらも手に入る。そういう新しいライフスタイルが生まれてくることを期待します。

 

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提供:JR東海

photograph: Shin Yamagishi (portrait)