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「母さんと父さんがおってくれたおかげ」堂安律が本番前、家族に送った“長文LINE”〈元Jリーガーの兄が明かす〉

「ドイツ戦後、LINEを送ったらすぐに『やってやったぜ』と返事がきたんです。本当に興奮しました」

 

 こう語るのはサッカーW杯のドイツ戦、スペイン戦で共に起死回生の同点ゴールを決め、日本代表の決勝トーナメント出場の立役者となったMF堂安律(24)の兄で、元Jリーガーの憂さんだ。

 憂さんは今年4月、地元の兵庫県尼崎市で弟と共にサッカースクール「NEXT10 FOOTBALL LAB」を開校した。

「僕も律も、サッカーに助けられたので、恩返しできるとしたらサッカーしかないなと。尼崎以外でやる選択肢はありませんでした」

ドイツ戦では途中出場から同点弾

 堂安は兄2人がいた地元の浦風FCに4歳で入団。当時の様子を同クラブ代表の田村将行氏が振り返る。

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「同学年でも律はずば抜けて上手かったので、小学3年生で5年生の試合に出場させていました。ある試合で『キーパーも抜いてこい』と伝えたら、3人抜いた後、本当にキーパーも抜いてシュートしてしまった。思わず『マラドーナか!』と唸ってしまいました(笑)」

 堂安は西宮SS、ガンバ大阪のユースを経て高校3年でプロに。2017年以降は欧州のクラブを渡り歩き、現在はブンデスリーガのフライブルクに所属する。

 西宮SSで指導し、オランダで共同生活もした「フットボールライフフエゴ」のコーチ、早野陽氏が語る。