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「元妻が再婚相手と同居」「DV夫と別れたい」「とりあえず共有名義」…どうすればいい?“ワケあり物件”の扱い方

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ワケあり物件に商機ありと3年前から取り扱い始めた不動産会社がある。ワケありと言っても、いわゆる瑕疵物件ではない。マンション価格が高騰する中、共働き夫婦が共有名義で購入したが、その後に離婚。自分の持ち分を売る・売らないで揉めて泥仕合になるケースが多発。そこに登場するのが不動産会社だ。フリーランスライターの東野りかさんがトラブルの具体例や注意点を取材した――。

写真=iStock.com/skynesher ※写真はイメージです - 写真=iStock.com/skynesher

夫婦や親族による共有名義が“不幸の始まり”

地価と住宅の原材料価格が上昇する中、不動産物件価格も上がり続けている。リクルートの「2021年首都圏新築マンション契約者動向調査」によれば、平均購入価格は5709万円となっている。これだけ高額になると共働きの夫婦でペアローンを組むことも多く、夫婦の5組に1組がそうしたケースだという。

この場合、家は夫婦の共有名義となるが、これがあとでトラブルのもとになることがある。例えば、離婚した場合、幸せの象徴だったマイホームが共同所有ゆえの争奪戦となり、“ワケあり物件”と化す可能性もあるのだ。

ひと口にワケあり物件といっても種類がある。

業者が手抜き工事をして床が斜めになっている、シロアリだらけで柱が腐っている、殺人事件があったせいか心霊現象が起こる“事故物件”……。これらは民法でいうところの「瑕疵(かし)物件」(キズを持つ物件)であり、以下の4つに分類される。

・物理的瑕疵物件 土地や建物に重大なトラブルがある、いわゆる欠陥住宅など。
・心理的瑕疵物件 建物内で事故死や自殺があった、自然死でも発見が遅れて遺体が腐敗し、特殊清掃をせざるを得なかったなど。
・法律的瑕疵物件 建築基準法に違反している、防災設備が不十分で消防法に違反しているなど。
・環境的瑕疵物件 電車や工事現場の騒音に悩まされる、日照障害や電波障害がある。近隣に刑務所、墓、暴力団事務所などがあるなど。

不動産の契約売買締結時に発見できなかった瑕疵が、一定期間内に発覚した場合、借主は貸主に「契約不適合責任」を問い、損害賠償等を請求することができる。