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急増する「お酒で突然キレて暴言や暴力をふるう人」を元に戻す声かけの"3つのポイント"

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genre : ライフ, ライフスタイル, 社会

お酒を飲むと人が変わり、家族に対してキレて暴言を吐いたり暴力をふるったりする。産業医で精神科医の井上智介さんは「コロナ禍でリモートワークが広がり、家でお酒を飲み過ぎてトラブルを起こすという相談が急増している。特に家族は実害を受け、深い悩みを抱えて苦しんでいる」という――。

写真=iStock.com/kazuma seki ※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kazuma seki

在宅ワークで飲酒トラブルの相談が増えている

コロナ禍でリモートワークが広がり、お酒が好きな人は、早い時間から夜遅くまで、好きな時に家で飲めるようになりました。そのためか、適量を超えて飲んでしまうことが増え、「飲むと人が変わり、暴言を吐いたり暴力をふるったりする」という家族に悩んで疲れ果てて私のところに相談に来るというケースが最近特に増えています。また、リモートワークの残業時間中に、飲酒をしながら仕事をしている社員がいて、ほかの人とのトラブルになって困っているといった、今までになかったような相談も出てきています。

夕方早くから飲み始めて、食事でさらに酒が進む。酔っぱらってだんだん目が座ってきて、スイッチが入ってしまい、家族に向かって「お前はダメな人間だ」「子どものしつけがなっていない」などとなじり始める。ささいなことでキレて怒り出し、暴言を吐いたりモノを壊したり、暴力をふるったりすることもあります。そもそもお酒には、気を大きくする作用があるので、飲むと万能感が生まれ、理性が働かなくなってしまうのです。

酔っている人には何を言っても届かない

飲んでキレてしまう、暴言を吐いたり暴力をふるってしまう家族に、周りはつい「迷惑だからやめて」「飲み過ぎだから、もうお酒はやめて」と言いたくなりますが、本人の耳にはまったく届きません。もともと人は自分の行動を制限されたり、コントロールされたりするとイヤになりますから、お酒でタガが外れている人にこうした苦言を呈しても、火に油を注ぐばかりで、さらなるトラブルに発展してしまいます。危険なNG対応だと言えるでしょう。