新日本プロレスが50周年を記念して入門希望者の一般募集プロジェクトを開催。年齢・身長制限を完全撤廃して行われる今回のプロジェクトでは、プロレス界の至宝、オカダ・カズチカが入門希望者を直接指導する。
今ではプロレス界を牽引する存在のオカダだが、自身はどのような新弟子時代を過ごしてきたのだろうか。下積み時代の苦労や先輩から学んだこと、さらに立場が変わるなかで変化した周囲の人々との接し方を聞いた。
オカダ・カズチカ
1987年11月8日生まれ、愛知県出身。新日本プロレス所属プロレスラー。IWGPヘビー級王座に何度も君臨し、同タイトルの連続防衛記録V12を達成している。2021年4月6日には、地元・愛知県安城市で東京オリンピック2020聖火ランナーを務めた。第6代IWGP世界ヘビー級チャンピオン。
まわりに支えられた下積み期間
──まずオカダ選手自身の新弟子時代のことをお聞きしたいんですけど、中学卒業して高校進学せずに闘龍門に入門されたそうですが、高校進学は考えなかったですか?
オカダ・カズチカ(以下、オカダ) 足が早かったので、高校から特待生の話をもらっていたんです。でも陸上部には入らずに、そのままレスリング部に入ろうと思っていたんですよ。将来プロレスラーになるために。そしたら、そのレスリング部が廃部になったって聞いたので、それなら早くプロレスに触れたくて闘龍門に入りました。
──親御さんは反対されませんでしたか?
オカダ 1回だけですね。1回だけ、高校だけは行ってくれって言われたんですけど、そのあとはまったくなかったですね。
──実際に道場に入られて、15歳っていうとまだ子供だったと思うんですけど、いきなり大人の世界に入って戸惑いはありましたか?
オカダ 闘龍門は学校のような場所で、戸惑いっていうのはそんなになかったですね。ただやっぱり練習はキツくて、あんまりその時期の記憶がないですね。