──同期はだいたい年上?
オカダ そうです。みんな年上で、本当に家族みたいな感じでした。お兄ちゃんみたいな同期もいれば、もっと上の従兄弟のお兄さんみたいな感じの人もいて。でも、半年経ったころには、30人いた同期もほとんど辞めて8人になりましたね。ケンカっていうケンカもなかったんですけど、やっぱり僕が一番練習についていけなくて、いろんな人に迷惑をかけちゃいました。そんななかでも怒ったりせず、「がんばれがんばれ」って励ましてもらえたおかげで、こうやって今、プロレスをできているので感謝してます。そこで「お前、ふざけんな」って言われていたら辞めてたかもしれないですから。
──実際に辞めたいと思ったことは?
オカダ 1回だけありましたね。やっぱ練習があまりにもキツかったし、まわりはみんな楽しそうに高校に行っている。母親からは「いつでも帰ってきなさい」って言われていたんで、「もう辞めようかと思う」ってメールしたんですけど「あともう少しだけがんばりなさい」って返ってきて、おかしいなあって(笑)。でもそれからはもうなくなりましたね。本当に毎日、明日もがんばろうって言い聞かせながら寝てました。プロレスって不思議なんですよ。練習についていけているのに辞めちゃう人もいますし。僕の場合はメキシコに渡ってから、辞めたいという気持ちはなくなりました。
──それはどういったところで?
オカダ 闘龍門は当時、最初の半年間は神戸で基礎体力作りをメインにやっていたんです。そのあとメキシコに行って、やっとプロレスラーになるための練習を始められるんですけど、技の練習ができるようになって、楽しくなりました。神戸のころは、プロレスラーになる目標が見えなかったんですよね。それが、メキシコに行ったらプロレスデビューすることが具体的にイメージできるようになったから、もう辞めたいなんて思わなくなりましたね。
──そのままメキシコでデビューされたんですよね?